タイ社会保険事務局(SSO)は、民間の医療機関に対し歯科サービスへの参加申請の受け付けを開始した。医療委員会が発出した新たな告示に基づく措置で、被保険者が利用できる歯科治療の選択肢を拡充する狙いがある。
タイの社会保険制度では、加入者は指定医療機関で歯科治療を受けることができるが、これまで対応施設が限られていたことから、予約の取りにくさや通院距離の長さが課題となっていた。今回の募集は、こうした利便性の問題を改善するための施策と位置づけられている。
新告示では、参加を希望する民間病院・クリニックの要件や手続きが定められており、一定の設備基準や歯科医師の配置条件を満たす施設が対象となる。SSOは審査を経て認定施設を順次拡大していく方針だ。
タイでは社会保険加入者が約1,100万人に上り、歯科治療の需要は年々高まっている。とりわけバンコク近郊や地方都市では対応施設の不足が深刻で、被保険者が自費で民間クリニックを受診するケースも少なくなかった。
在タイの日本人駐在員や現地採用者の中にも社会保険に加入している人は多い。民間歯科クリニックの参入が進めば、日本語対応の施設で社会保険を利用した歯科治療を受けられる可能性も広がりそうだ。