シーハサック副首相兼外務大臣が4月8日、ホルムズ海峡でイランの攻撃を受けた貨物船「マユリー・ナリー号」のタイ人船員3人全員の死亡を確認したと発表した。
外務省での記者会見でシーハサック大臣は遺族への深い哀悼の意を表明した。マユリー・ナリー号はホルムズ海峡を航行中にイランの攻撃を受け、船員が犠牲となった。
タイ人船員が中東の軍事衝突で直接犠牲になったのは、今回の紛争では初めてとみられる。2023年のハマス攻撃ではイスラエルで多数のタイ人農業労働者が死亡・人質となったが、今回は海上での被害である。
ホルムズ海峡は世界の石油輸送の要衝で、イランとイスラエルの衝突激化に伴い航行リスクが急上昇していた。タイ大使館がイスラエルで最高警戒を発令し、海軍が自国船保護の作業部会を設置するなど、タイ政府は対策を進めてきたが、悲劇を防ぐことはできなかった。
タイの燃料危機はこのホルムズ海峡の封鎖リスクから始まった。ディーゼルが50バーツを突破し、ガソリンスタンドの夜間営業が停止され、救急ボランティアが出動を停止する事態にまで発展している。燃料危機の原因である中東の戦火が、タイ人の命を奪った。遠い地域の戦争ではなくなった。
