ピチット県のボランティア救急団体「サンペット救援隊」タプクロー支部が、燃料価格の高騰を理由に出動を停止すると発表した。緊急性の高い案件を除き、当面は活動を見合わせる。
同団体の理事アピチャート氏によると、サンペット救援隊は完全なボランティア組織で、隊員が自分の給料から燃料代やその他の経費を自腹で賄ってきた。ディーゼルがリットル50バーツを超えた今、もう持ちこたえられないという。
救急車1台を出動させるたびに数百バーツの燃料代がかかる。月に何十回も出動すれば、隊員の生活費を圧迫する。「助けたい気持ちはあるが、自分たちの生活が成り立たなくなっては元も子もない」とアピチャート氏は話す。
タイの地方では、公的な救急サービスが行き届かない地域をボランティア団体が補っている。交通事故や急病の通報を受けて現場に駆けつけ、病院に搬送するのが主な活動だ。彼らがいなくなれば、助かるはずの命が失われる可能性がある。
ガソリンスタンドの夜間営業停止、市場の閑散、フェリーの倍額値上げと続いてきた燃料危機の影響が、ついに人命救助の現場にまで及んだ。経済的な打撃を超え、命の問題に直結している。
