タイ深南部で6月26日、相次いで襲撃事件が起きた。ヤラー県では武装グループが車を止めて運転手を降ろし、車に火を放った上で爆発物を仕掛けた。同じ日にパタニ県では、イスラム寄宿校(ポノ)の前で爆発があり、住民4人が負傷した。タイ最南部のマレーシア国境に近い3県では、分離独立を求める勢力による襲撃が長年続いており、今回も治安部隊が警戒を強めている。
ヤラーで車を焼き、爆発物も仕掛ける
ヤラー県バンナンスタ郡では6月26日午後11時すぎ、7〜8人ほどの武装グループが、バン・クローンナムクン付近の橋のたもとで車を止めた。運転手を車から降ろした後、車に火を放ち、車両は全焼した。さらに、捜査員の立ち入りを妨げるため、現場に爆発物を仕掛けたという。
現場は、過去にも観光バスが焼かれた場所と同じエリアだった。警察は周辺を封鎖し、爆発物処理班(EOD)を投入して安全を確認した。初期の段階では、負傷者や死者の報告はないとされる。
パタニのイスラム寄宿校前で爆発、4人負傷
一方、パタニ県トゥンヤンデーン郡では同じ26日の午後8時ごろ、バン・カオディンにあるイスラム寄宿校の前で爆発が発生した。タイ内国治安維持軍(ISOC)第4管区前線司令部によると、爆風で住民4人が胸の苦しさを訴えて負傷し、病院に運ばれた。近くの車にも被害が出たという。
連絡を受けた国境警備の部隊が直ちに現場を制圧し、周辺に検問所を設けて警戒にあたった。当局は証拠を集め、実行犯の特定を急いでいる。
続く深南部の不安定な治安
タイ最南端のヤラー、パタニ、ナラティワートの3県は、住民の多くがマレー系ムスリムで、2004年以降、分離独立を求める勢力による襲撃やテロが断続的に続いてきた。当局は住民に対し、現場周辺に近づかないことや、未確認の情報を拡散しないよう呼びかけている。観光でこの地域を訪れる人は多くないが、各国が渡航に注意を促してきたエリアであることも知っておきたい。



