タイ中部ペッチャブリー県のケーンクラチャン国立公園で、観光客が道路脇から森へ跳び込む大きなヒョウの姿を撮影し、その写真がSNSで話題になっている。野生動物ファンの間で、めったに見られない貴重な瞬間だと称賛が広がっている。
公園の責任者モンコン・チャイパクディー氏が6月26日に写真を公開した。撮影したのは、公園内のパーヌントゥンへ向かう道路を車で進んでいた観光客のヌイ・ピウポラポン氏。ストリーム1付近で、間近にいたヒョウに気づいたという。
ヒョウは、すぐそばに車がいても慌てる様子を見せず、落ち着いた様子で道路脇の茂みを軽々と飛び越え、深い森の中へと消えていった。その優雅な動きが、一枚の写真に収められた。
モンコン氏は、この地域でヒョウが目撃されたことは、ケーンクラチャンの森が豊かな生物多様性を保っている重要な証だと話している。
ケーンクラチャン国立公園は、タイ最大級の森林地帯を抱えるユネスコの世界自然遺産だ。通常のヒョウのほか、黒い体毛を持つ黒ヒョウ(ブラックパンサー)が生息することでも知られ、今年5月には公園内の路上で黒ヒョウ2頭が確認されている(関連記事:ケーンクラチャン国立公園で黒豹2匹が路上で求愛)。希少な大型ネコ科動物が相次いで姿を見せることは、保護活動が実を結んでいる表れともいえる。
野生動物との思わぬ出会いは、自然豊かなタイの国立公園ならではの魅力だ。一方で観察の際は、動物を刺激せず一定の距離を保つことが、人にも動物にも安全な向き合い方となる。

