タイ国税庁は2026年5月、空港でワインを持ち込む外国人・タイ人向けの手続きを簡素化する「Wine Fast Track」システムをスワンナプーム国際空港とドンムアン国際空港でスタートした。国税庁長官プロンチャイ・ティーラウェット氏が税関庁と共同で開発したシステムで、1〜10リットルの個人消費目的のワインを持ち込む際の手続きを電子化した。
これまで外国からワインを手荷物で持ち込む場合、1リットルを超えると免税限度を超えたとして税関へ申告し、書類記入・窓口対応が必要だった。Wine Fast Trackでは、スマートフォンのアプリ(Android対応、iOS対応は準備中)またはウェブサイト(winefasttrack.excise.go.th)から事前に申告できる。商品情報を入力すると酒税・関税・VAT・地方税・関連基金への拠出額が自動計算されて表示され、確認後に決済まで完了できる。
具体的な税率の例として、ワイン1本(750ml、3000円相当のもの)を持ち込む場合、関税・酒税・VATを合わせて数百バーツ程度の課税が一般的だ。以前は窓口での書類作業に15〜30分かかることもあったが、Wi-Fi環境下なら5分以内に完了できると国税庁は説明している。
タイのワイン消費は近年急成長しており、2024年の輸入ワイン総額は約100億バーツ規模(タイ商務省)。バンコクのレストラン・高級ホテル・デパートでの需要が牽引し、ワインを楽しむ文化が若い中間層にも広がっている。外国人居住者・観光客がワインをお土産として持参するケースも増えており、今回の簡素化は利便性を大きく改善する。
日本から飛行機でタイへワインを持ち込む際にも、1リットル超分はWine Fast Trackを使えば事前申告・納税が完了した状態で入国できる。手続きをスムーズに済ませたい人はフライト前に登録しておくと安心だ。
