ロシア系とみられる外国人バイカーがプーケットでレンタルバイクをオフロード走行で破損させる動画が5月11日にFacebookページ「Phuket Times」で公開され、タイ国内で批判が殺到している。動画にはモトクロス愛好家とみられる男性がレンタル契約のバイクを公道外の悪路に持ち込んで激しく走行する様子が映っており、「観光客が現地のルールを守らない」「レンタル業者に損害を押し付ける」という問題が浮き彫りとなった。
男性がプーケット市内のレンタル業者から借りたバイクをオフロード走行に持ち込み、車両各所を激しく損傷させた。第三者が走行を撮影した動画がSNSに流出し、Facebookページが公開した。投稿には男性がロシア国籍と推定される情報やモトクロス経験者である可能性、コンテンツ作成中だった可能性が添えられている。
ネット住民の批判は3点に集中した。公道走行のみが許可されているはずのレンタルバイクをオフロードで使った契約違反、借り物の車両を意図的に酷使する倫理問題、そして「外国人がタイの観光地で好き勝手」というステレオタイプを強化する行為、という点だ。コメント欄には「弁償するのか」「VISAを永久キャンセルすべき」といった厳しい声が並んだ。
タイのレンタルバイク業界はプーケット・パタヤ・サムイ・パンガンなど主要観光地で、保証金詐取、事故時の高額修理費請求、パスポートを担保にした取引などのトラブルが頻発する。今回の動画はレンタル業者側の正当性が映像で裏付けられたケースとして注目される。男性が「コンテンツ作成のためにバイクを犠牲にした」可能性が指摘されており、悪意の存在が立証しやすい状況だ。プーケット観光警察はSNS上の情報を元に身元特定を進めるとみられる。
タイ観光業界は4月の外国人観光客が前年比マイナス7%・パッタヤのホテル稼働率が急落するなど苦境にある。観光客のマナー問題が広く報じられることは観光イメージの追加打撃となり、フリービザ60日から30日への短縮論議とも重なる文脈で、「ルールを守らない外国人を入れない」というタイ国民の世論が一段と強まる流れだ。
在タイ日本人のレンタルバイク利用では、国際運転免許の不所持や契約書未確認、ヘルメット未着用が問題視されてきた。今回のような意図的な損傷は日本人案件ではほぼないが、軽微な接触事故でも修理費が予想外に高額になるケースがある。レンタル前に車両状態を写真で記録し、契約書の補償範囲を確認することが推奨される。

