タイの観光地パタヤのビーチで6月5日未明、パキスタン人とみられる約20人の男たちが乱闘する騒ぎが起きた。SNS上での口論がこじれ、決着をつけようとビーチに集まって殴り合いに発展したとされる。2人が負傷し、突然の大乱闘に居合わせた観光客はパニックになって逃げ惑った。現場はパタヤ署のすぐ近くで、駆けつけた警察が間に入って騒ぎを収めた。
警察によると、騒ぎが起きたのは6月5日午前1時すぎ。発端は、男たちの間でのオンライン上の言い争いだった。これがエスカレートし、当事者らがビーチで直接会って決着をつけようと示し合わせた結果、集団での乱闘に発展したという。
乱闘では、素手だけでなく、メリケンサックとみられる固い凶器や、刃物のような鋭い物も使われたとされる。2人が負傷し、1人は固い物で頭を殴られて頭部にけが、もう1人は鋭い凶器で手を切る裂傷を負った。2人はその場で応急手当てを受けたあと、病院に搬送された。
通報を受けたパタヤ市警察と救助ボランティアが現場に駆けつけ、乱闘を制止した。本記事の執筆時点で逮捕者は出ておらず、警察は関係者の身元や、タイでの滞在資格、そしてSNSでの口論の発端などを調べている。タイでは、外国人が絡む事件では、当人がビザの条件を守って滞在しているか、不法就労や不法滞在がないかも捜査の焦点となる。
パタヤは、世界中から観光客が集まるタイ有数のリゾート地であり、夜遅くまでにぎわう繁華街やビーチでは、酒やもめ事をきっかけにしたトラブルもたびたび起きてきた。今回のように深夜のビーチで突然始まった大人数の乱闘は、周囲の人々を恐怖に陥れた。当事者同士のもめ事であっても、人通りのある場所での暴力は、無関係の人を巻き込みかねない。観光地の治安維持にとって、外国人同士のトラブルにどう対応し、安心して過ごせる環境をどう守るかは、繰り返し問われる課題となっている。