タイ東部の観光地サメット島で、ホテルに侵入した男が宿泊客の女性を襲った事件で、警察はこの容疑者を3つの罪で立件した。ラヨーン県の知事は6月5日に会見を開き、被害者に謝罪したうえで、島の警備を強化する対策を発表した。観光客の安全への不安が広がるなか、当局が信頼回復を急ぐ形となっている。
容疑者に3つの罪状
警察が容疑者に対して立件したのは、夜間に住居へ侵入した罪、強姦未遂と強制わいせつの罪、そしてオンライン賭博の罪の3つだ。賭博については、容疑者の携帯電話から証拠が見つかったという。
容疑者の身元や詳しい経緯は明らかにされていないが、警察は捜査を進めている。被害女性は襲われながらも一命を取り留めており、当局は心のケアなどの支援にあたっている。
知事が謝罪、信頼回復へ
ラヨーン県のトライポップ知事は6月5日の会見で、「観光客の安全が県にとって最優先だ」と強調し、被害者に謝罪した。そのうえで、ラヨーン県のダムロンタム(苦情処理)センターを通じて、心理面の回復支援や損害の補償にあたると説明した。
あわせて、サメット島の警備を強化する具体策も打ち出した。島には警察官8人を常駐させ、地元のリーダーやボランティア、国立公園の職員とも連携する。観光協会やホテル事業者とも緊急に協議し、宿泊施設の防犯体制を強める方針だ。
観光地の安全をどう守るか
警備の強化は、宿泊施設だけにとどまらない。郡の職員や警察、海上保安、入国管理局、観光警察が連携して取り締まりを強め、さらに食事の値段や宿泊料金、ボートの運賃が不当につり上げられていないかも監視するという。
サメット島は、バンコクから日帰りや週末旅行で訪れる人も多い人気の島だ。今回のような事件は、観光地としての信頼を揺るがしかねない。容疑者の責任を明確にすることと、再発を防ぐ仕組みづくりの両方が、当局には求められている。