タイ政府の東部経済回廊(EEC)を統括する委員会が、約720億バーツ(約3,500億円)規模のインフラ整備に民間資金を導入する計画を承認した。スマート新都市「EECiti」とEECビジネスセンターの基盤づくりを官民連携(PPP)で進めるもので、2027年初めの入札を予定している。あわせて、ウタパオ国際空港と周辺の航空都市の開発を加速させる方策も了承された。
EEC委員会が承認した官民連携の中身
報道によると、EEC政策委員会は、EECビジネスセンターとスマート新都市「EECiti」のインフラおよび公共設備について、民間事業者の参画を認める方針を決めた。対象となる投資規模は約720億バーツで、「PPP EECトラック」と呼ばれる手続きを通じて事業者を募り、2027年初めに入札を開く計画だという。道路や上下水道、電力といった基盤を官民で分担して整備し、新都市の本格的な開発につなげる狙いがある。
スマート新都市「EECiti」とは
EECitiは、チョンブリー県バンラムン郡に計画されている大規模な新都市で、敷地は約1万5,000ライ(約2,400ヘクタール)に及ぶ。プロジェクト全体の事業規模は約1兆3,400億バーツ(約6.5兆円)とされ、住宅や商業施設、研究開発拠点などを備えた住みやすいスマートシティを目指している。現地は高速鉄道の駅から約10キロ、ウタパオ国際空港から約15キロの距離にあり、交通の要衝としての利便性が見込まれている。
ウタパオ空港と東部回廊の開発加速
今回はあわせて、ウタパオ国際空港と周辺の航空都市の開発を急ぐための方策も承認された。ウタパオ空港は、バンコクのスワンナプーム、ドンムアンに次ぐ「第3の空港」として位置づけられ、EECの玄関口となる計画である。EECはタイ東部のチョンブリー、ラヨーン、チャチューンサオの3県にまたがる経済特区で、自動車や電機、石油化学などの産業が集積し、多くの日本企業も生産拠点を置く。新都市やインフラ整備の進展は、タイ東部に拠点を持つ企業や、そこで働き暮らす人々にとっても関心の高いテーマとなりそうだ。