タイ・サムットプラカン県の公営住宅で5月30日夜、男が拳銃で7発撃たれて死亡した。発砲した容疑者は白いホンダ・ジャズで逃走したが、まもなく幹線道路で駐車中のトレーラーに突っ込んで死亡。標的を殺害した直後に、逃げた本人が命を落とす結末となった。
公営住宅の階段で7発、容疑者は車で逃走
事件が起きたのは、サムットプラカン県の低所得者向け公営住宅「バーンウアアートーン1」の35号棟。階段の上り口付近で、男が何者かに拳銃で7発撃たれ、その場で死亡した。発砲後、容疑者は白いホンダ・ジャズに乗ってただちに現場から逃げ去った。バンプー警察署が現場検証と証拠の収集を進めている。
逃走中にトレーラーへ突っ込み、容疑者も死亡
その直後、交通情報を伝えるJS100が、テープラット通りの郊外方向24キロ地点で、白いホンダ・ジャズが駐車中のトレーラーの後部に突っ込み大破したと報じた。運転していた男はその場で死亡。警察が確認したところ、この死亡した運転手が、公営住宅で男を射殺した容疑者と同一人物だった。標的を殺害した直後に、逃走する本人が事故で命を落とした形だ。事件の動機や両者の関係は、今のところ明らかになっていない。
タイはASEANで最も銃が多い国
タイは民間の銃保有率がASEANで最も高い。人口100人あたり15.1丁で、アジアでもパキスタンに次ぐ水準とされ、国内に出回る銃は1,000万丁を超える。隣国と比べても、カンボジアの4.5丁、ベトナムの1.6丁、マレーシアの0.7丁、シンガポールの0.3丁を大きく上回る。銃による死者数は世界で11番目に多いとの集計もある。一度取得した所持許可が更新不要で一生有効になるなど、規制の緩さが普及の一因とされる。
動機の解明はこれから
バーンウアアートーンは国家住宅公社が手がける低所得者向けの集合住宅で、サムットプラカンのような工業地帯では労働者の住まいとして広く使われている。今回の事件で、なぜ容疑者が標的を狙ったのか、両者にどのような関係があったのかはまだ分かっていない。容疑者が死亡したことで、動機の解明は遺留品や周辺の防犯カメラ、関係者の証言が頼りとなる。


