タイで、63歳の母親が、実の息子に1,000万バーツ(約4,900万円)あまりをだまし取られたとして、警察に被害を訴え出た。息子は金を返さないばかりか、母親に暴言を浴びせ、家族の殺害まで口にしたという。追い詰められた母親は、息子との縁を切り、財産を取り戻すと決意している。
親族から借りた1,000万バーツが戻らない
5月29日、63歳の母親が中央捜査局(CIB)の相談窓口と、被害者支援を行う弁護士の財団に被害を相談した。母親によると、息子のソムバット(通称ムー)が、合わせて1,000万バーツを超える金をだまし取ったという。
手口はこうだ。息子は母親に対し、おばや祖母からお金を借りてくるよう持ちかけた。借りた金をいったん口座に入れて銀行の取引実績(ステートメント)を作り、それを使って寮を建てるための融資を申し込むのだと説明していた。ところが、金を受け取ると約束を反故にし、返そうとしなかった。
暴言から殺害の脅しへ
母親や親族が返済を求めると、息子の態度は一変した。乱暴な言葉で母親をののしり、死んでしまえとまで言い放ち、激しい身体的な脅しを加えるようになったという。母親は強いストレスから、思い詰めるほどに追い込まれた。
さらに事態は深刻になり、息子は家にいる全員の命を奪うとまで脅したとされる。年老いた祖母を含む家族は、おびえて暮らすことになった。
縁を切り、財産の返還を求める
涙ながらに被害を語った母親は、息子との関係を断ち切り、これまでに渡した財産をすべて取り戻すべく、法的な手続きを取る考えを示している。
肉親による金銭トラブルは、当事者だけでは解決が難しく、第三者の支援や法的な手続きが必要になることが多い。今回のように、信頼していた家族から大金をだまし取られ、さらに身の危険まで感じる事態は、被害者にとって精神的な打撃が大きい。母親は支援団体や警察の力を借りて、解決の糸口を探ろうとしている。