5月28日未明、プラチンブリ県プラチャンタカム郡のコンビニエンスストアで、男が女性店員を刃物で13ヶ所刺し、酒3本を奪って逃げる事件が起きた。重傷を負った店員は自分のバイクで近くの交差点まで走って助けを求め、その場に倒れ込んだ。駆けつけた救助隊が病院へ搬送し、警察が容疑者の男を逮捕した。男は調べに対し、警察に撃ち殺されたかったから犯行に及んだ、という趣旨の供述をしているという。
13ヶ所刺された店員、バイクで助けを求める
事件が起きたのは28日午前2時40分ごろ、スワンナソーン通り沿いのシワブーン交差点近くにあるコンビニだった。防犯カメラには、全身を刺された女性店員が、対向車線を逆走してでも信号交差点までたどり着き、力尽きて倒れ込む様子が記録されていた。
近くの救助詰め所にいたルアムカタンユー財団のボランティア2人がすぐに駆けつけ、店員をプラチャンタカム病院へ搬送するとともに、プラチャンタカム署に通報した。店員は体の各所を合わせて13ヶ所も刺されており、一刻を争う状態だった。タイでは民間のボランティア救助団体が24時間体制で事件や事故の初動を担っており、今回もその詰め所が現場のすぐ近くにあったことが、迅速な救助につながった。
「警察に撃たれたかった」という供述
逮捕された男は警察の調べに対し、警察官に射殺されることを望んで犯行に及んだ、という趣旨の供述をしているという。自らの死を他人の手に委ねようと、無関係の店員を巻き込んだ形である。警察は男の身柄を確保し、自供に基づく犯行の再現などを行いながら、動機や精神状態を含めて経緯を詳しく調べている。
SNSで拡散した防犯映像
刺された店員が助けを求める防犯カメラの映像は、地元のプラチャンタカム町長がSNSに投稿したことで広く拡散した。深夜の人通りが少ない時間帯に、コンビニ店員という身近な仕事の現場で起きた凶行は、映像を見た人々に強い衝撃を与えている。
タイのコンビニの多くは24時間営業で、深夜は店員が一人で店番をしていることも少なくない。誰もが日常的に立ち寄る場所だけに、突発的な凶行は防ぎにくく、深夜帯の防犯のあり方が改めて問われている。