5月28日午前、タイ東北部ムクダハン県で、牛と水牛を積んだトレーラーが峠の下り坂で横転する事故が起きた。多くの家畜が負傷したほか、一部はパニックを起こして道路脇の草むらや林へ逃げ込んだ。警察や救助隊、地元住民が協力して動物を安全な場所へ追い込み、二次事故を防いだ。
峠の下り坂でトレーラーが横転
事故が起きたのは28日午前10時ごろ。ムクダハン県ノンスーン郡ノンヤン地区を通る、カラシンとムクダハンを結ぶ新しい道路の「チョンカオカット」と呼ばれる峠の下り坂だった。牛と水牛を運んでいたトレーラーが、この下り坂で横転した。
警察の見立てでは、運転手が居眠り運転に陥った可能性があるという。現場は勾配のきつい下り坂で、もともと特に注意が必要な区間だった。地元のノンスーン署が、詳しい原因を調べたうえで法的な手続きを進める方針だ。
路上に散らばった牛と水牛
横転の衝撃で、積まれていた牛や水牛の多くが負傷した。さらに、おびえた家畜の一部が荷台から逃げ出し、道路脇の草むらや林へと走り去った。家畜が車道に飛び出せば、後続車を巻き込む新たな事故にもつながりかねない。
そこでノンスーン署の警察官に加え、救助隊や近隣の住民までが集まり、逃げ出した牛や水牛を一頭ずつ安全な場所へ追い込んでいった。トラック運転手向けに情報を発信するフェイスブックのページは、林に逃げ込んだ牛2頭がまだ見つかっていないとして、見かけた人に捕まえるか飼い主のもとへ追い返すよう協力を呼びかけている。
下り坂と長距離輸送のリスク
タイの地方では、家畜や農産物を積んだ大型トラックが長い距離を走る場面が多い。山がちな区間の下り坂は、操作を誤れば大きな事故につながりやすく、長時間運転による居眠りも事故の一因とされる。今回は人の被害については伝えられていないが、積み荷の動物が路上に放たれる事態は、その後の交通にも影響を及ぼす。逃げた家畜の捕獲と、横転した車両の撤去が当面の課題となる。