タイ東北部アムナートチャルーン県の工事現場で、生コンクリートを流し込んでいる最中に、ミキサー車のドラムから迫撃砲弾が転がり落ちた。5月28日、治水用の堰を造る現場で起きたもので、作業員は爆発物だと気づいて一斉に避難した。砲弾は、生コンの材料に使われたメコン川の砂に紛れ込んでいたとみられている。
生コンを流し込む途中で砲弾が落ちた
現場となったのは、アムナートチャルーン県ムアン郡カイカム地区にある治水用の堰の建設現場である。作業員が生コンクリートを打設していたところ、ミキサー車のドラムから硬い物体が一緒に出てきた。
最初にそれを拾ったのは、69歳の作業員ウィーラ・パンウェッチさんだった。当初は瓶か何かだと思って手に取ったというが、よく見ると砲弾のような形をしている。爆発物の可能性に気づいた作業員たちは、すぐに現場から離れて避難した。
メコン川の砂に紛れ込んでいたか
砲弾がなぜ生コンに混じっていたのか。作業員によれば、生コンの材料として使われた砂は、メコン川から採取したものだったという。その砂に、古い砲弾が紛れ込んでいた可能性が指摘されている。
アムナートチャルーン県はメコン川に面した地域で、川底からくみ上げた砂は建設資材として広く使われている。過去の砲弾や不発弾が川底の土砂に残っていれば、こうした形で思わぬところに紛れ込むことがある。
爆発物処理班が撤去した
通報を受けて、地元の警察と爆発物処理班が現場に駆けつけた。作業員はその間、砲弾を車のタイヤで覆って周囲から隔離していた。
処理班は現物を確認し、迫撃砲弾であると断定した。砲弾は安全に運び出され、破壊して処分するために現場から撤去された。作業員にけが人は出ていない。生コンの打設という日常的な作業の中に、思いがけず危険物が紛れ込んでいた一件である。