タイの医学教師として名高いティーラサック・ケーウアマタウォン准教授(รศ.นพ.ธีระศักดิ์ แก้วอมตวงศ์、通称「アジャーン・モートン / อาจารย์หมอต้น」)が、2026年5月25日、コカインを使用した外国人男性が運転するオートバイに歩道上で追突され、重体に陥った。准教授は意識を失い、生命に危険のある危機的状態とされ、緊急の脳手術が必要と診断された。タイ警察航空隊(กองบินตำรวจ / Royal Thai Police Aviation Division)が航空機を派遣し、バンコクのラマティボディ病院(โรงพยาบาลรามาธิบดี)に緊急空輸する措置が取られた。歩道上での歩行者にバイクが突っ込むという危険行為、しかも運転者がコカイン使用状態だったという事実は、SNSで強い衝撃と怒りを呼び起こしている。
通称「アジャーン・モートン」、タイ医学界の著名教師
被害者のティーラサック・ケーウアマタウォン准教授(รศ.นพ.)は、タイの医学界で広く知られた教師。通称「アジャーン・モートン(Ajarn Mor Ton / 著名な医学教師)」として呼ばれ、教育・臨床の両面で多くの後進医師を育ててきた人物。所属大学・専門分野の詳細は本人とご家族のプライバシー保護のため、現時点で正式な発表は控えられているが、地方の主要医学部での教育者として活動していたと報じられている。
歩道上で外国人ライダーが追突、コカイン使用判明
事件は2026年5月25日に発生した。准教授が歩道を歩いていたところ、後方からオートバイで走行してきた外国人(ฝรั่ง / farang)男性が、本来車両が走行禁止のはずの歩道に進入し、走行中の状態で准教授に追突した。事故直後、警察と救急が現場に駆けつけ、運転者の外国人男性に薬物検査を実施したところ、コカインの陽性反応が出たとされる。タイの法律では、薬物使用状態での車両運転は、通常の飲酒運転や薬物所持違反よりさらに重い刑事罰の対象となる。
危機的状態、緊急脳手術の必要性
ティーラサック准教授は事故の衝撃で頭部に重大な損傷を負い、現場到着時点で既に意識を失っていた。地元病院に救急搬送された後の検査で、脳出血ないし脳挫傷の所見が確認され、生命に危険のある危機的状態と診断された。地元病院では対応できない重症レベルの脳手術が必要と判断され、バンコクの大手医学校病院ラマティボディ病院への緊急転送が決定した。
警察航空隊機で緊急空輸、ラマティボディ病院へ
転送には通常の救急車ではなく、タイ警察航空隊(Royal Thai Police Aviation Division)の航空機が使用された。警察航空隊は、要人警護・捜索救助・重症患者の長距離搬送などに対応する組織で、地方からバンコクへの緊急空輸案件で出動するケースが時折ある。今回の搬送先となったラマティボディ病院は、マヒドン大学医学部の教育病院で、タイ国内有数の脳神経外科設備を有する施設。事案の重大さと、被害者が医学界の著名教師であることから、警察航空隊機による空輸という最速ルートが選ばれた形になる。
歩道走行+薬物運転、SNSで強い怒り
タイ国内SNSでは、本事案が瞬く間に拡散している。「歩道上を歩いていただけの著名医師が、コカインを使用した外国人ライダーに轢かれるという事案が現実にタイで起きている」「外国人によるバイクの歩道走行は、バンコク・チェンマイなどでも日常的に目撃されているが、ここまでの被害が出るのは衝撃」「タイの薬物検査と外国人ライダーの違反取締りを抜本的に強化すべき」などの声が広がっている。外国人観光客・在住者によるバイク事故・違反は、タイ社会でかねてから問題視されており、今回の事案がさらに議論を加速させる可能性が高い。
タイで頻発する外国人ドライバー事故、罰則強化議論
タイでは観光客・在住外国人がレンタルバイクを運転中に事故を起こすケースが年間多数発生している。歩道走行・信号無視・薬物運転・無免許運転といった違反が、特にチェンマイ・パタヤ・プーケットなどの観光地で集中する傾向にある。タイ警察と運輸省は、外国人運転者の取締り強化を継続的に検討しており、今回のティーラサック准教授の事案が、薬物検査の現場実施・罰則強化・観光地のレンタルバイク規制議論を加速させる契機になる可能性がある。
続報待ち、外国人男性の身柄と国籍
外国人運転者の国籍・氏名・滞在ビザ種別・身柄拘束の状況は、現時点で正式な発表が控えられている。タイ警察は、薬物検査結果の確定・実況見分・防犯カメラ映像の確認と並行して、刑事訴追に向けた捜査を進めている段階。ティーラサック准教授の脳手術の経過・術後容態についても、ラマティボディ病院から続報が出る予定。



