タイ東北部スリン県(จ.สุรินทร์)パノムドンラック郡(อ.พนมดงรัก)のクメール遺跡プラサート・ターモーアン・トム(ปราสาทตาเมือนธม / Prasat Ta Muen Thom)周辺で2026年5月25日、タイ・カンボジア国境の緊張が再燃している。カンボジア軍が国境付近の遺跡近くに部隊を進駐させ、タイ側への挑発を続けている状況に対し、最前線の村バーン・ノーンカンナー(บ้านหนองคันนา / Ban Nong Khanna、ターミェン町)の住民は「3回目の武力衝突が起きるかもしれない」と警戒を強めている。住民は肥料散布、サトウキビへの除草剤散布、田植えを急ぎ、「もし避難が必要になっても、作物の心配を最小限にしたい」との心境で農作業に追われている。45歳のレク・ドゥールアンルアム氏は「過去に2回避難した経験があり、3回目があるのではと不安。タイ軍を信頼している」と語る。
プラサート・ターモーアン・トム、タイ-カンボジア国境のクメール遺跡
事案の中心地となっているプラサート・ターモーアン・トム(ปราสาทตาเมือนธม)は、スリン県パノムドンラック郡に位置するクメール王朝時代の遺跡群。同じエリアにはプラサート・ターモーアン・トット(ปราสาทตาเมือนโต๊ด)、プラサート・ターモーアン(ปราสาทตาเมือน)もあり、合わせて「ターモーアン3遺跡」と呼ばれる。地理的にはタイ・カンボジア国境の山脈ドンラック山系の頂上付近に位置し、両国の領有権が長年争われてきた歴史的・政治的・軍事的に重要な地点。
過去にはタイ軍とカンボジア軍が同遺跡周辺で武力衝突した事案が複数あり、地元住民は緊張が高まるたびに避難を余儀なくされてきた経緯がある。
カンボジア軍の進駐、3回目衝突への警戒
5月25日の現地報道によると、カンボジア側がタイへの挑発を継続し、軍部隊をプラサート・ターモーアン・トム周辺の国境付近に進駐させた。こうした動きを受けて、タイ側の県国境地帯は緊張が高まり、地元住民は「3回目の武力衝突が起きるかもしれない」との不安を強めている。




