タイ・パトゥムターニ県ムアン郡バンプーン町のプラトーン・フラット交差点で2026年5月24日夜、47歳のタクシー運転手の男性が信号待ちで停車していた市民の車両5台に連続して追突する事故を起こした。アルコール検査では血中アルコール濃度が375mg/100ml(法定基準50mg/100mlの7.5倍)を記録し、警察は飲酒運転の容疑でパクロンランシット警察署に身柄を確保、留置所に拘禁した。翌5月25日朝の朝食配給時に容疑者が留置所内で意識不明の状態で発見され、救急隊が約1時間にわたる心肺蘇生(CPR)を施したが間に合わず、その場で死亡が確認された。容疑者の妻は「夕方20時まで酒を飲み続けた後に運転を始めた、酔ったら家で寝てればよかったのに、わざわざ外に車を出すなんて」と無念を口にしている。
5月24日夜、信号待ちの5台に連続追突
事故が起きたのはパトゥムターニ県ムアン郡バンプーン町(タンボン・バンプーン)にあるプラトーン・フラット(フラットプラートーン)交差点。信号待ちで停車していた市民5台の車列に、後方から走ってきたタクシー(運転手47歳)が連続して追突した。前方からブレーキを踏んだ気配は確認されず、酔っ払い特有の判断遅れと見られる。
アルコール濃度375mg、法定基準の7.5倍
警察がその場で行ったアルコール検査の結果は、血中アルコール濃度375mg/100ml。タイの飲酒運転法定基準は50mg/100ml(若年層・営業運転手は20mg/100ml)で、この基準の7.5倍を上回る数値となった。これだけの数値は、空腹時に焼酎・ウィスキー類を多量に摂取したケースで観察される値で、運転能力は完全に失われた状態と判断される。容疑者は飲酒運転の刑事容疑で立件され、パクロンランシット警察署(สภ.ปากคลองรังสิต)に身柄が確保された。
容疑者は47歳、プラナコンシーアユタヤ県在住
容疑者の身元はプラナコンシーアユタヤ県パチー郡コクムアン町在住の47歳男性。タクシー運転手として首都圏(バンコク+パトゥムターニ)を運行していた。前夜から飲酒を始めて20時頃まで自宅で飲酒、その後にタクシーで運転に出かけ、事故を起こすに至ったとされる。
5月25日朝食時、留置所で意識不明発見
事故翌日の5月25日午前、留置所の朝食配給時に容疑者が房内で意識不明の状態で発見された。パクロンランシット警察署はクルンサヤム病院のサンセントカルロス救急隊と、ポーテックテン財団の救助団に出動を要請、隊員は容疑者を留置所の前まで運び出してCPRを開始した。約1時間にわたる心肺蘇生処置が行われたが、すでに死亡しており蘇生せず、その場で死亡が確認された。
防犯カメラ確認中、外傷なし
パッチャイ・パモンピブーン警察大佐(パクロンランシット警察署副長官)の説明によると、容疑者の身体には外傷や暴行の痕は確認されていない。事故の現場でも近隣住民が容疑者を引きずり出して歩道で休ませた様子があり、相手車両のドライバーや乗客からの暴行はなかったとされる。留置所内での死亡原因は、防犯カメラ映像と剖検結果で確認される。アルコール濃度375mgというのは急性アルコール中毒の閾値を上回る数値で、留置所での就寝中に呼吸抑制や心停止を起こした可能性が考えられる。
妻の悲嘆「酔ったら家で寝てればよかったのに」
容疑者の妻は警察の事情聴取と取材に対し、「夫は夕方20時まで自宅で酒を飲み続けた。それから車を出すなんて、酔ったらそのまま家で寝てればよかったのに」と無念を口にした。タイのSNSでも本事案は急速に拡散し、「飲酒運転で他人を傷つけ、自分も死ぬという結末」「家族が事前に車のキーを隠せなかったのか」「タクシー会社の管理責任は」などの議論が広がっている。
タイの飲酒運転問題、年間の死亡事故ランキング上位
タイの飲酒運転による交通事故死亡は、新年・ソンクラーン期の集中的な摘発キャンペーンの対象になる定番の問題。しかし日常の取り締まりでも血中濃度の高い違反は後を絶たず、特にタクシー運転手など職業運転手の飲酒運転は、乗客と他の道路利用者の安全に直接影響する深刻な問題。今回のパトゥムターニの事案は、運転手自身が「事故→拘束→死亡」という結末を迎える形になり、飲酒運転の自己破滅的な側面を改めて示した事例となった。




