タイ・チョンブリ県サタヒップ郡ナ・ジョムティエンで5月23日、現地で占い業を営んでいたカンボジア国籍のブンヤリット容疑者(65歳)が、51歳のタイ人女性に「不運を反転させ失恋を取り戻す儀式」と称して合計170万バーツ(約780万円)を支払わせ、儀式の最中に「霊的プロセスの一部」と説明して男根状の物体を使った性的暴行に及んでいたとして、詐欺と性的暴行の容疑で逮捕された。犯行期間は今年1月から4月までの4か月間。被害女性が警察に被害届を出し、警察が金銭の流れと通信記録を裁判所令状で確認した上で、逮捕に踏み切った。
復縁儀式の名目で170万バーツを繰り返し要求
容疑者ブンヤリット氏(65歳、カンボジア国籍)はパタヤから南へ約25kmのナ・ジョムティエン地区で占い師として営業していた。被害者の51歳女性に「あなたの不運を反転させ、失った恋を取り戻す」と告げ、儀式・お供え物・式典の費用としてその都度の支払いを要求した。約束された結果は届かないまま、女性は170万バーツを支払い続けたとされる。タイ警察は通信記録と銀行口座の取引を裁判所令状に基づいて精査した上で、容疑が固まったとみている。
「霊的プロセス」と称して男根状の物体を使用
被害女性が告発したのは詐欺だけではない。占いセッションの最中に容疑者が男根状の物体を取り出し、「霊的プロセスの一部だ」「儀式の必要手順だ」と告げて性的接触に及んだ。女性は恐怖で拒めなかったと供述している。複数回のセッションで同様の行為が繰り返されたとみられ、警察は性的暴行罪での立件にも踏み切った。
1月から4月までの犯行、捜査令状で逮捕に至る
被害女性は4月以降に被害を訴え出た。警察は容疑者が被害女性に送ったメッセージ、振込履歴、占い業の運営実態を精査した。1月から4月までの4か月間で被害が継続していたことが明確になり、裁判所令状を取得した上で5月にサタヒップで逮捕に至った。共犯者は確認されていない。
カンボジア国籍の占い師がジョムティエン近郊で営業
タイのジョムティエン周辺は欧米観光客と長期滞在者が集中するエリアで、占い師・霊媒・スピリチュアル相談業がタイ人客に加えて外国人客も取り込む形で広がっている。今回の事件は、容疑者がカンボジア国籍で「古代クメール」の伝統儀式という装いを使っていたとされる点が特徴で、タイ国内のスピリチュアル相談業がカンボジア・ミャンマー方面の外国人占い師にまで及んでいることを示した形になった。タイでは2026年に入って占い師による性的暴行・詐欺の摘発が相次いでおり、警察は同様の被害が他にも出ていないか聞き取りを進めている。