タイ・サムットプラカン県ムアン郡プラエクサーマイ町のトコック市場(バンプー工業団地入口北側)で2026年5月24日、26年連れ添う妻の不倫相手とされる39歳のタイ人男性(氏A、仮名)が、嫉妬した夫により左肋骨付近を刺されて死亡する事件が発生した。夫は妻の不倫を以前から把握していて、清算のために被害者を電話で呼び出し、現場で口論・揉み合いの末に犯行に及んだ。犯行直後に逃走したが、同日午前3時30分頃に警察へ自首し全面的に自供した。夫婦には子供3人がいる。
トコック市場で口論から揉み合いに、被害者が刺されて死亡
サムットプラカン救急センターは5月24日、トコック市場で「喧嘩と暴行があり、重傷者1名」との通報を受け、ルアム・カタンユー財団のボランティアと連携して現場に出動した。現場では39歳のタイ人男性(氏A)が左肋骨付近を負傷し、重い状態で倒れていた。隊員が心臓マッサージを続けながらサムットプラカンのシクリン病院の救急車で搬送したが、被害者は病院到着後ほどなくして死亡が確認された。
26年連れ添う夫が妻の不倫を把握、現場での清算を約束
警察と目撃者の調べによると、犯行前に夫(若い男性)と被害者(39歳)は電話で激しく口論しており、その流れで現場で会って問題を清算することを約束していた。夫は妻と26年連れ添い、子供3人をもうけていたが、妻が被害者男性と関係を持っていることを長らく把握していたという。トコック市場前で対面した二人は、路上で殴り合いと取っ組み合いになり、混乱のなかで親しい女性が止めようと割って入ったが、被害者は刃物で刺されて倒れた。
犯行直後に逃走、午前3時30分頃に自首し全面自供
夫は被害者が倒れたあと、追加で蹴ったうえで現場から逃走したが、同日午前3時30分頃に警察に自首し、犯行の経緯と動機をすべて自供した。警察は当初から不倫絡みの動機を重視し、関係する女性に対する事情聴取と、現場周辺の住民が撮影した動画の解析を進めていた。自首と自供で被害者の身元、犯行の動機、刃物の入手経路の輪郭が固まりつつある。
サムットプラカンのバンプー工業団地周辺で頻発する人間関係事件
事件現場のバンプー工業団地はサムットプラカン県の主要工業地帯で、約3,000の工場と数十万人の労働者が集まる。周辺のトコック市場は工場勤務者と家族の生活圏で、長時間労働と人口密集を背景にした人間関係のトラブルが時々事件化する。今回のように、家族内の不倫を発端にした殺人は、メディアの注目を集めやすい。タイ刑法上、計画的殺人は最高で死刑、過失致死は禁固で評価されるが、夫が自首・全面自供している点が裁判での量刑判断に影響しそう。