タイ・プラチュアプキリカン県ムアン郡で5月24日午前1時10分、ペッチャカセム道路の南行き車線、タイナームティップ社プラチュアプ支店の付近で赤いトヨタ・ヤリス(バンコクナンバー 5กฒ 3471)が他の車両と衝突する事故が発生した。事故を起こした運転手は警察の到着を待たずに車を路上に残して逃走したが、現場に到着したプラチュアプキリカン市警察署の捜査員が放棄された車両のトランクを捜索したところ、ヤーバ(覚醒剤錠剤)が約106万錠(160束)、末端価格にして5,000万バーツ超(約2億3,000万円)分が隠されていたことが判明した。プラチュアプキリカン市警察署長パイトゥーン・プロムキアン警察大佐(พ.ต.อ.ไพทูล พรมเขียน)が捜査を指揮している。
5月24日午前1時10分、衝突事故の運転手が逃走
事故は5月24日午前1時10分頃、プラチュアプキリカン県ムアン郡のペッチャカセム道路(国道4号、タイ南部に向かう主要幹線)の南行き車線で発生した。現場はタイナームティップ社プラチュアプ支店の付近で、赤いトヨタ・ヤリスが他の車両と衝突した。通常であれば運転手は現場で警察の到着を待ち、保険・補償の手続きに入るのが筋だが、このヤリスの運転手は事故直後に車を残して走って逃げた。
トランクから160束ヤーバ約106万錠、5,000万バーツ超
警察が現場に到着した時点で、すでに運転手の姿はなかった。残された車両を捜索したところ、トランクの中から袋詰めされたヤーバが160束、合計約106万錠が見つかった。1錠あたり末端価格を約50バーツとすれば、5,000万バーツ(約2億3,000万円)を超える大量押収となった。袋に分けて梱包されていた状態から、輸送・流通の中継地として南部へ運ぼうとしていた可能性が高い。
プラチュアプキリカン市警察署長指揮、車両所有者と運転手特定へ
捜査はパイトゥーン・プロムキアン警察大佐(プラチュアプキリカン市警察署長)を中心に、副署長クラスのサクダー・ジャムパートーン警察中佐、パワリット・チャールー警察中佐、ウィロート・サイヨークウィジット警察少佐の合同チームで行われている。車両のナンバープレート(5กฒ 3471、バンコク登録)から所有者を特定し、運転手の身元を絞り込む追跡が進められている。逃走した運転手も警察の手配対象になっている。
ペッチャカセム道路は南部への主要薬物輸送ルート
ペッチャカセム道路は北部・東北部からタイ南部・マレーシア国境にかけて延びる主要幹線で、薬物の輸送ルートとしても繰り返し問題視されてきた。タイの薬物市場ではミャンマー国境やラオス国境で押収された後、南部に流出するルートが定着しており、ペッチャカセム道路上の検問はこのルート遮断の要として位置付けられる。今回は検問所での発見ではなく、ひき逃げを契機とした偶発的な発覚だった点に、捜査関係者の間で「他にも同種の輸送が見過ごされている可能性」を指摘する声が出ている。
直近の薬物大規模摘発と並ぶ流れ
タイ国内では5/23にラオス国境沿いのルーイ県でヤーバ2,000万錠+アイス約2トン、5/24にチェンマイ・チェンダーオ郡でヤーバ200万錠、ノンタブリのナイジェリア人グループ摘発でAIロマンス詐欺+薬物拠点、そして今回のプラチュアプキリカン106万錠と、立て続けに大規模な薬物関連摘発が報じられている。タイ政府の麻薬抑制政策の強化フェーズに合わせて、北部・東北部・南部の輸送ルートに対する取り締まりが多方面で進行している様子が見て取れる。




