タイ首都圏電力公社(MEA=Metropolitan Electricity Authority、กฟน.)が、2026年5月19日(火)に首都圏3地点で計画停電を実施すると発表した。電力システムの安定性向上と設備メンテナンスが目的。対象エリアの住民・事業者は、(a)冷蔵庫・冷凍庫の食品管理、(b)在宅勤務・オンライン会議の代替手段確保、(c)Wi-Fi・モデム再起動への備え、(d)エアコン稼働なしの暑さ対策、などを準備する必要がある。最長6.5時間に及ぶエリアもあり、特に在タイ日本人駐在員でノンタブリ郊外のサイノーイ周辺やサムットプラカンに住む人は事前確認を推奨する。
計画停電の対象エリア・時間
バンコク
- 場所: モーターウェイ9号線並行道路、ソイ・モーターウェイ9号線パーク付近
- 時間: 09:00〜13:00(4時間)
ノンタブリ
- 場所: バンクルアイ・サイノーイ通り、ソイ・ワット・サイノーイ(ワット・サイノーイ寺院周辺)
- 時間: 08:30〜15:00(6時間30分)
サムットプラカン
- 場所: クロンパエト・クロンクープラ通り、ソイ・ラッタナチョック
- 時間: 12:00〜13:00(1時間)
3エリア合計の対象は数千世帯規模と推定される。
なぜ停電を実施するのか
MEAは停電理由を「電力システムの安定性向上(เสริมความมั่นคงของระบบไฟฟ้า)」と説明している。
具体的な作業内容として想定されるのは、(a)変圧器・配電盤の更新、(b)配電線の張替え・絶縁体交換、(c)新設工事との接続作業、(d)機器の定期点検、など。
通常、MEAは少なくとも1週間前に対象エリアの住民に告知し、当日も移動式電源車(必要な場合)を配備する。
関連背景
タイ駐在の日本人で対象エリアに居住・通勤する場合の影響を整理する。
ノンタブリ・サイノーイ周辺(08:30〜15:00、6時間半)
ワット・サイノーイ寺院周辺は、(a)バンコク中心部から車で約30分の住宅地、(b)コミュニティモール・市場・タイ料理店が集まる地区、(c)日系工業団地(バンコク北西部)の通勤圏内。
長時間の停電のため、(i)冷蔵庫の食品が傷む可能性大、(ii)エアコン使用不可、(iii)Wi-Fi・モデムが停止しオンライン会議不可、(iv)スマートフォンの充電は事前に満充電。
特に、(a)子供のオンライン授業、(b)在宅勤務の駐在員、(c)冷凍食品ストック中の家庭、は事前準備が必須。
バンコク・モーターウェイ9号線周辺(09:00〜13:00、4時間)
モーターウェイ9号線(バンナー・トラート方面)沿いの並行道路エリア。(a)スワンナプーム空港からバンコク中心部への主要ルート、(b)アマタ工業団地・ベートゥング工業団地などへの通勤路、(c)バンナー・トラート〜パタヤ方面への観光ルート、にあたる。
このエリアの駐在員家庭は、(i)交通信号機の停電による渋滞の可能性、(ii)ガソリンスタンドの一時閉鎖、(iii)コンビニ・スーパーの一時閉鎖、に注意。
サムットプラカン・ラッタナチョック(12:00〜13:00、1時間)
サムットプラカンの工業地帯エリア。1時間と短いため、(a)昼休み時間と重なる、(b)工場の生産ラインへの影響は限定的、(c)家庭の影響も小さい、見込み。
停電中の対策—基本パッケージ
タイ駐在の日本人家庭が、停電予告時に取るべき対策は次の通り。
第1に、冷蔵庫・冷凍庫の準備。停電数時間前に温度を最低に下げ、開閉を最小限にする。氷を多めに準備して保冷剤として使う。
第2に、スマートフォン・モバイルバッテリーの充電。事前に満充電にし、モバイルバッテリーも準備。
第3に、Wi-Fi・モデム代替。スマートフォンのテザリングを準備。オンライン会議は時間調整。
第4に、エアコン代替。手持ち扇風機・ハンディファン・冷却タオルを準備。乳幼児・高齢者のいる家庭は冷房のあるカフェ・モール等へ一時避難も検討。
第5に、エレベーター利用注意。マンション居住の場合、停電中はエレベーター不可。階段で出入りできるか事前確認。
第6に、ガレージ・電動シャッターの操作。停電中は手動操作モードに切り替えが必要な場合あり。
停電情報の確認方法
- 公式ウェブサイト: mea.or.th
- MEA Smart Life アプリ
- MEA公式Facebookページ
- MEA公式LINE Official Account(@meathailand)
- 電話: 1130(24時間コールセンター、タイ語)
タイ駐在員は、MEA Smart Life アプリをスマホにインストールしておくと、(a)自宅住所を登録すれば停電予告を自動通知、(b)請求書の電子確認・支払い、(c)月別消費電力の確認、ができる便利。
関連背景
突然の停電や予告漏れの場合、(a)在タイ日本人会の「生活情報」セクション、(b)ファミリーマート・セブンイレブンの店内アナウンス、(c)コンドミニアム管理事務所、で情報を確認できる。
長時間の予告停電は、計画的に準備すれば乗り越えられるが、突発的停電(落雷・配電事故等)にも備えておきたい。
タイの停電事情
タイの首都圏は、世界的に見て電力供給は比較的安定している。年間の停電回数は東京(極めて少ない)よりは多いが、(a)シンガポール(並み)、(b)マニラ・ジャカルタ(より多い)、と比較すると中位レベル。
雨季(5〜10月)は落雷による配電事故が増え、地方では数時間の停電が珍しくない。バンコク中心部のコンドミニアム・大型施設は予備電源(ジェネレーター)を持つことが多いが、住宅地では予備電源は限られる。


