タイ・チョンブリ県の39歳女性がFacebookの「質入れ」ページにMitsubishi Pajeroを10万バーツで預けた翌日、GPSでパトゥムタニ県ラムルーカ郡の自動車解体工場に車両が運び込まれているのを発見、車体は既に解体され個人物品の残骸だけが残っていたという衝撃の詐欺事件が2026年5月15日に表面化した。Facebookページ「Easy Money Leasing」とプリチャ氏なる人物が窓口で、契約は5月10日にチョンブリの寮で行われた。SNS拡散後、被害者は警察に通報、社会への注意喚起のため経緯を公表している。
5/10にFacebook経由でPajeroを10万B質入れ
被害者のスパポーン・ヌンクラン氏(39歳、パナンス・ニコム郡の会社員)は、急にお金が必要になりFacebookページ「Easy Money Leasing」と接触した。質に入れたのはMitsubishi Pajeroスポーツの黒(ナンバープレート ゴーヨー 7648 チョンブリ)。質額は10万バーツ(約46万円)で、5月10日にチョンブリ市内の寮でプリチャ氏(姓不明)と契約を結び、車を引き渡した。「Easy Money Leasing」は一見、合法的な質入れ事業者を装っていたが、実態は車両盗難の隠れ蓑だった可能性が高い。
翌日5/11にGPSで位置確認、車はチョンブリ外へ
被害者はPajeroに装着していたGPS追跡装置の存在を業者に告げていなかった。5月11日(質入れ翌日)にGPSの位置を確認したところ、車はチョンブリを離れて移動していた。追跡を続けると、車はパトゥムタニ県ラムルーカ郡(バンコク北の隣接エリア)の自動車解体工場に運び込まれていた。被害者は即座に警察と工場へ駆けつけたが、すでに車本体は解体されており、車両ナンバープレート・個人物品の残骸だけが工場内に散乱していた状況だった。
工場主「賃借人を知らない」と否認
ラムルーカの解体工場の所有者は、現場に到着した警察と被害者に対し「工場を借りていた人物のことは知らない」と全面否認。賃借契約書も提出できず、人物の特定が困難な状況。タイの自動車解体工場は、登録制度の不徹底が長年問題視されており、車両窃盗品の解体・パーツ販売の拠点になっているケースがある。今回の事件もそうしたグレー業界の構造が背景にある。
Facebook質入れページの危険性
タイではFacebookの「個人質入れページ」が数多く存在し、銀行や正規金融機関では融資を受けにくい層が車両・バイク・金銭価値のあるものを質に入れる際に利用している。しかし無認可業者が多く、契約後に車両を売却・解体されるトラブルが頻発している。「Easy Money Leasing」のようなページは、低い質金額で釣って車両を奪う詐欺の入口となるケースが指摘されている。タイ消費者保護局(SCB)は質入れに関する正規金融機関の利用を呼びかけているが、急ぎでお金が必要な貧困層には届きにくい現実がある。
関連背景
タイ在住の日本人駐在員は通常、銀行・金融会社の正規ローン・リース契約を使うので、Facebookの質入れページに引っかかるリスクは低い。ただし、家政婦・運転手・タイ人スタッフが急にお金が必要になった際にこうしたページを使うリスクがある。社内で(あるいは個人的に)相談に応じる際は、正規金融機関の利用を勧めるのが現実的だ。また、所有する車両にはGPS追跡装置を必ず装着し、定期的に位置情報を確認する習慣を持つと、万が一の盗難でも迅速対応が可能になる。タイの自動車盗難率はASEAN圏内で高く、特にバンコク・チョンブリ・パトゥムタニのライン上で発生する事件が多い。

