バンコク・チョムトン区バンコ町ウタガッサート53通りで、何者かが住民の家にコブラ5匹超を投げ込む事件が発覚した。SNSページ「タラットラーン・ニュース」が画像付きで投稿、「500万バーツのハーレーダビッドソン代金詐欺事件の復讐で犯人が隣家にコブラを投擲」と報じた。隣人は救助隊に通報し、蛇を捕獲。タイの住宅街でコブラを「武器」にした嫌がらせは過去にも前例があるが、5匹同時投擲は珍しく、SNSで瞬く間に拡散している。
チョムトン区ウタガッサート53通り、タウンハウスに5匹超のコブラ
事件が発生したのはバンコク・チョムトン区バンコ町ウタガッサート53通り。一見、普通のタウンハウスだが、現在は誰も住んでいない状態。記者の現地取材で、家の持ち主と名乗る2名の若者が現れ、「ここには住んでいない」と説明。家の正面の撮影と詳細情報の提供を拒否した。隣人の証言によると、この家を狙った嫌がらせは数か月前から続いていた。
ソンクラン前から続いた嫌がらせの連鎖
隣人「Aさん(仮名)」の証言によれば、嫌がらせはソンクラン(タイ正月、4月)前から始まった。家の正面に絵の具をまき散らす行為が昼夜問わず続き、Aさんの母親が早朝2〜3時に物販に出かけた際に犯人が走り去る姿を目撃した。その後は石を投げ込む行為に発展、そして最近になって生きたコブラを投げ込むまでエスカレートした。住民は「蛇に噛まれる危険がある」として救助隊を呼び、5匹のコブラを捕獲してもらった。
500万BハーレーD注文詐欺の復讐説
SNSページ「タラットラーン・ニュース」によると、コブラ投擲の動機は「ハーレーダビッドソン1台500万バーツの注文詐欺事件の復讐」。何者かがハーレーダビッドソンを高値で注文し、入金後に商品が届かなかった、または偽の車両が送られてきたなどの詐欺被害が背景にあるとされる。家の持ち主が詐欺の容疑者で、被害者側または被害者を装う者が嫌がらせを続けているという構図と推測される。警察の捜査が進めば、両者の関係と詐欺の実態が明らかになる可能性がある。
タイのコブラ事情と住民の生活防衛
タイは熱帯気候で都市部・郊外ともにコブラ(タイ語でグーハ)の出現頻度が高い。バンコクのコンドミニアム・タウンハウスでも、雨期に入ると庭・排水溝・玄関先でコブラを目撃する事例が珍しくない。今回のように「誰かが意図的に投げ込む」ケースは異例だが、住民は普段から(1)入口の隙間を埋める、(2)庭の落葉・木材の片付け、(3)夜間の照明設置、(4)救助隊(ポー・テック・トゥン財団等)の連絡先把握、を意識しておくのが現実的だ。コブラに咬まれた場合、解毒血清はバンコク市内の主要病院(チュラロンコン病院・タイ赤十字機関のスネークファーム等)で対応可能。
駐在員家庭の含意
タイ駐在員家庭にとって、コブラを使った嫌がらせは「あり得ない」と思えるかもしれないが、SNSが普及した今では誰かの恨みが極端な行動に転化する事例が増えている。コンドミニアムの管理体制が整っているエリア(スクンビット中心部・サトーン等)では発生頻度が低いが、タウンハウス・一軒家・サブレットでは隣人との関係性がリスク要因になる。深夜の不審者・絵の具スプレー・物投げなどのエスカレーション兆候を察知したら、コブラに到達する前に警察通報するのが現実的だ。