タイ・スラタニ県のパンガン島で2026年5月13日、警察による「外国人ノミニー摘発」作戦の具体的な成果が発表された。サムラン・ヌアンマー副警察庁長官(治安担当、越境犯罪・違法入国制圧センター長)率いる合同チームは、ノミニー会社27社の存在を確認、タイ人名義人2人を逮捕、土地登記証37件を押収した。押収された土地の総額は約1.5億バーツ(約7.3億円)。同日午前の家宅捜索で得られた具体的な押収成果と立件が固まりつつある。
27社のノミニー会社、2人のタイ人名義人を逮捕
警察庁が確認した外国人ノミニー会社は27社で、いずれもタイ人を株主代理として登録した形を取っていた。今回の作戦で逮捕されたタイ人2人は、これら27社の株式を実際には外国人が支配しながら、自身が登録名義人となっていた人物。警察は両名から外国人とのコネクション、報酬体系、株式譲渡の流れを聴取し、ノミニーネットワーク全体の解明に進む。
土地登記証37件、押収総額1.5億バーツ
家宅捜索でとくに重要だったのは、ノミニー会社が保有していた土地登記証37件の押収。これら37件の土地は、評価額の合計が約1.5億バーツ(約7.3億円)に達する。パンガン島のリゾート用地・宿泊施設用地として外国人が実質支配していた可能性が高く、警察は土地登記の経路と外国資金の流入元を並行して捜査する。
警察庁長官の指示で実施、主要幹部が現場入り
今回の作戦は、警察庁長官のキッティラット・パンペット警察大将が指示し、サムラン・ヌアンマー副警察庁長官が直接指揮を執った。同行した幹部には、クリッサダー・カーンチャナアロンコーン警察補佐長、ノパシン・プーンサワット警察長官事務所局長、パヌマス・ブンヤラック移民局長、ピタック・ウタイタム警察長官事務所副長といった本庁幹部が含まれており、警察庁挙げての本格捜査となっている。
パンガン島ノミニー問題の全体像
パンガン島では、243社にのぼる外国人ノミニー疑いの企業ネットワークが警察の調査対象になっており、今回の27社+2人逮捕+37件土地押収は、その第一段階の成果と位置付けられる。観光地としての外国人需要が高いパンガン島では、ホテル・コンドミニアム・リゾート開発の用地確保にタイ人名義のノミニーが使われていた疑いが強く、警察は土地所有規制と企業所有規制の双方から取締りを進めている。