タイ出入国管理局第4地区(ตม.4)とタイ警察・観光警察が合同で2026年4月28日、コンケン市内の高級住宅に突入し、オーストラリア国籍の「リチャード」氏(氏名詳細非公表)を拘束した。オーストラリア連邦警察(AFP)バンコク支局との連携によって位置情報が絞り込まれた。
「リチャード」氏はオーストラリアの児童性的犯罪者登録簿(Sex Offender Registry)に掲載されており、過去の有罪判決として児童への性的暴行・わいせつ行為・児童ポルノ所持があるとされる。母国での逃亡中としてインターポールを通じた情報共有が行われていた。
コンケンはタイ北東部(イサーン地方)の主要都市で、外国人の長期滞在者も一定数いる地方都市だ。今回の逮捕は、外国人性犯罪者がバンコク・パタヤ・プーケットだけでなく、地方都市でも潜伏していることを示した事例として注目された。
タイ警察は2023年頃から「Interpol Purple Notice」(性犯罪者に関する情報共有通知)を活用した摘発を強化している。タイ観光業への信頼回復と子ども・家族の安全確保を目的とし、欧米諸国の法執行機関との情報共有協定を拡充してきた。
現地のNGOやタイ社会開発省は、外国人性犯罪者がタイに逃れてくる背景として「入国時の犯罪歴照合が不十分」と指摘してきた。タイ入国管理局は2025年からパスポートと国際犯罪者データベースの照合強化を進めているが、インターポール加盟191カ国のデータベースを全て網羅的に照合するには引き続き技術・人員の整備が必要とされる。
