2026年5月、日本とタイを結ぶ直行便は対応が大きく二極化する。タイ系フルサービスキャリアは便数を削り、日系フルサービスキャリアは燃油サーチャージを倍増して吸収、日系LCCはサーチャージ不適用のままコスト面で優位に立つ構図だ。背景には中東情勢の緊張による航空燃料の急騰がある。
全8社の5月対応一覧
| 社 | 便数の変化 | 片道燃油サーチャージ | 日-タイ路線の状況 |
|---|
| タイ航空(TG) | 成田線5/11-31に1日3→2便へ減便(便単位で欠航日は異なる) | ー | 国際線全般で計46便減、欧州・アジア路線も影響 |
| Thai AirAsia X | 日本線運航中。運休は上海(4/17-10/24)・リヤド(4/14-5/30) | ー | 5月の都市別頻度は要追加確認 |
| Thai Lion Air | 日本線運航中。運休は仁川(5/9-9/30) | ー | 名古屋線は公式時刻表で曜日ベース運航を確認 |
| JAL | 便数維持 | 29,600円(4月発券分15,500円から跳ね上がり) | 成田・関空・羽田から |
| ANA | 便数維持 | 29,000円(4月発券分16,300円から跳ね上がり) | 成田・羽田から |
| ZIPAIR | 成田〜バンコク増便 | 0円(公式FAQで別途徴収なしと明記) | 成田発、JAL系LCC |
| Peach | 関空〜バンコク運航継続 | 0円(公式リリースで別徴収なしと明記) | 関空発、ANA系LCC |
| AirJapan | 2026年3月末で運航終了 | ー | ANAブランドへ統合、FSCでもLCCでもない独自ブランド |
(注)サーチャージ適用期間:2026年5月1日〜6月30日発券分。4月中発券は従来レート。
タイ航空成田線の詳細日程
成田線は全体として5月11日から31日にかけて1日3便から2便へ減便される見通しだ。個別便ベースでは、TG640(バンコク発成田行き)が5月11〜18日と5月30〜31日に欠航、TG641(成田発バンコク行き)が5月12〜19日と5月31日〜6月1日に欠航するとされている。両便が毎日連続して止まるわけではなく、便によって欠航日が異なる点に注意が必要だ。アジア路線では北京、ソウル、香港、シンガポール、ニューデリー、欧州ではフランクフルトも対象で、国際線全般で計46便の調整となる。
タイ系LCC2社の5月
Thai AirAsia XとThai Lion Airはいずれもドンムアン発のタイ系LCCで、バンコク〜日本を格安で結ぶ選択肢となっている。5月の日本線はどちらも運航継続が見込まれており、フルサービスのタイ航空が成田線を減らす動きとは対照的である。
Thai AirAsia Xは成田・関空・名古屋・札幌・仙台などに就航実績があり、販売ページでも日本各地への直行便案内が続いている。ただし5月には日本以外で路線調整が発生しており、ドンムアン〜上海が4月17日から10月24日まで、ドンムアン〜リヤドが4月14日から5月30日まで運休となる。中東情勢と中国需要の両面で不採算路線から順に手を引いた格好で、日本線には波及していないが、アジア・中東の選択肢は狭まる。5月の都市別の具体頻度については、各社発表の最新ダイヤや予約エンジンでの確認が望ましい。
Thai Lion Airもドンムアン発で、成田・関空・名古屋・札幌などに就航している。公式時刻表では名古屋線が月・火・木・土にバンコク発、火・木・土・日に名古屋発という曜日ベースの運航が確認できる。5月には仁川線が5月9日から9月30日まで運休するが、こちらも日本線への影響は及んでいない。
日系LCC2社の優位
ZIPAIRは公式FAQで「燃油サーチャージを別途支払うことはない」と明記したLCCで、5月もゼロを維持する。加えて2025年10月公表のリリースで成田〜バンコク便の追加運航も案内済みである。関空〜バンコクを運航するPeachも、公式リリースで「No fuel surcharges are levied on the customer」と明記しており、5月も基本運賃内で完結する価格体系が続く見通しだ。フルサービス勢が実質値上げで対応する中、LCC勢が相対的な価格優位を広げる構図となっている。
撤退したAirJapan
ANAグループが展開していたブランド「AirJapan」の成田〜バンコク便は、成田→バンコクが2026年3月28日、バンコク→成田が3月29日をもって運航を終了した。AirJapanは2024年2月に就航した「FSCでもLCCでもない」独自コンセプトのブランドで、機材・人員はANAブランドに統合された。日系のバンコク直行は現在ANA・JAL・ZIPAIR・Peachの4ブランド体制となる。
5月に日-タイを行き来する人向けチェックリスト
- JAL・ANAで5月以降に発券予定なら、4月中の発券で旧サーチャージを確保できる
- コスト重視ならZIPAIR・Peachが公式に燃油サーチャージ不徴収を明記しており相対的に有利
- タイ航空の成田線5月11日以降の利用者は、便変更通知の確認を急ぐ
- タイ系LCC(Thai AirAsia X / Thai Lion Air)の日本便は運航継続見込みだが、都市別ダイヤは各社公式で最新確認