タイ・カンチャナブリ県ターマカ郡ワーイニアウ区第3村を流れるメーグロン川の中州で、住民が大型動物の足跡と巨大な穴を発見した。痕跡から体長およそ4メートル級のワニとみられ、地元の自治体は周辺住民に川遊びと釣りを完全に禁止するよう通告した。県漁業局が出向き、種の特定と捕獲方針の検討に入っている。
最初に痕跡を見つけたのは、地元住民のナリンナート氏。乾季で水位が下がったこの時期、メーグロン川の中州まで歩いて渡れる状態になっており、ナリンナート氏は友人と一緒に水遊びをしていた。中州に上がったとき、地面に大型動物が腹を引きずって移動したような筋と、水際に向かう泥の引っかき跡を発見。「人間の体よりはっきりと大きく、オオトカゲ(タイで一般的なミズオオトカゲ)では考えにくい」と本人は語る。
通報を受けて第7地区水難救助協会会長チャレム・ホンヨン氏が現地に入った。中州には2か所の巨大な穴があり、周囲には大型動物が泥をかき分けながら水中へ移動した痕跡が連続して残っていた。協会側は「足跡と体の引きずり跡から、体長は4メートル前後とみられる」と推定している。
近隣のバンポンチェットでも、別の住民が漁の途中に深さ3メートルほどの穴とそっくりな痕跡を発見していると報告された。住民の間では「川の中州を住み処として複数の大型ワニが定着している可能性がある」「乾季の水位低下で動きが目立つようになった」との声が上がっている。
地元自治体はカンチャナブリ県漁業局に連絡を入れ、現場検証と捕獲方針の検討を依頼した。並行して、住民にはメーグロン川の該当エリアでの川遊びと釣りを当面禁止するよう告知している。日本人の感覚では「乾季に水遊びしていたら4m級のワニの足跡が出てきた」場面そのものが想像しにくいが、タイの主要河川では大型爬虫類の生息が珍しくなく、特に乾季は人と動物の生活圏が物理的に近づくため、注意が必要な季節となる。