タイ・プーケット県ムアン郡チャロン区のパタック通りで2026年4月25日午前2時30分頃、19歳の混血男性が運転するBMWが、落とした携帯電話を拾うため車道に戻ったトランス女性のサロン経営者をはね、被害者は重傷を負った末に死亡した。運転手は無免許状態で、警察は無免許運転と危険運転致死罪で立件している。
事故が起きたのはチャロン区パタック通り、深夜営業のエンターテイメント施設のすぐ前。地元紙カオプーケットによれば、被害者は携帯電話を路上に落とし、それを拾おうと道路へ歩み出た直後にBMWに轢かれた。CCTV映像では1台目の車をかろうじて避けた後、続いて走ってきた2台目のBMWに弾かれる場面が記録されている。
被害者はアッタチャイ・ディープロム氏。プーケットで10年以上にわたって美容サロンを経営してきたトランス女性で、ナコンパノム県の家族にとっては主たる経済支援者だった。事故後はすぐに病院に搬送されたが、強い衝撃で受けた怪我から回復することはできなかった。
運転していたのはアーチー・バレット氏(19)で、黒いBMW 330e M Sportを運転。警察によると正式な運転免許を保有しておらず、深夜の繁華街で速度を出していたとされる。チャロン警察署が現場検証とCCTV解析を進めており、無免許運転と「死亡をもたらす危険運転」を罪状として手続きを進めた。
加害者側からは初期段階で約100万バーツの補償が示されているが、被害者の友人らは「事件の扱いに納得していない、説明責任と正義を求める」と表明した。日本人の感覚では「無免許の19歳が深夜にBMWで繁華街を走る」状況自体が驚きだが、プーケットの観光繁華街では深夜帯に同様の危険運転が散発しており、地元住民の働く現場で繰り返し起きる悲劇が改めて問題視されている。