タイ最大手のガソリンスタンドチェーンであるPTT Stationが、「Self Serve(セルフ給油)」サービスを正式に開始した。運営会社であるPTT Oil and Retail Business(OR)のピークトーン社長が発表したもので、BluePlus+アプリを使って自分で給油すれば1リットルあたり40サタンの即時割引を受けられる。
仕組みは「注文」「給油」「支払い」の3ステップが全てアプリ内で完結する形だ。利用者はBluePlus+アプリから対象店舗を選び、レギュラー・プレミアム・ディーゼルのほかE20やE85といった代替燃料を含め給油量または金額を指定する。給油機で決済コードをかざし、自分で給油を行う流れになる。給油量の下限は設定されていない。
40サタンの割引はアプリ経由の支払いに限定される。現金払い、銀行送金、クレジットカードでの支払いは割引対象外となる点に注意が必要だ。割引後の金額に応じてBluePlusポイントも通常どおり貯まる。
サービスは首都圏を中心にスタートし、バンコクとその近郊で50店舗以上まで広げる計画が示されている。どの店舗がセルフ対応かはBluePlus+アプリまたはPTT StationのFacebookで随時確認できる。
タイのガソリンスタンドは従来、店員が常駐してフルサービスで給油するスタイルが一般的だった。チップを渡す感覚が残る店もあり、セルフ給油の普及は先進国に比べて大きく遅れてきた。大手PTTが自ら「セルフ推進」に舵を切った意味は大きく、今後はBangchakやShell、エッソなどの対抗策にも目が離せない。
1リットル40サタンは日本円でおよそ1.7円前後と微小だが、年間1万キロ走るセダン(燃費13km/L)なら1年で約300バーツ、SUVなら500バーツ前後の節約につながる。運転手に任せず自分で給油する行動の変化が定着するかは、混雑時の待ち時間短縮という裏の狙いも含めて試されることになる。