プーケット島西岸のカマラビーチ沖で4月20日、パラセーリング中にスピードボートとパラシュートを結ぶロープが突然切れ、観光客と係員の男性2人が海に転落した。落下時の高度が比較的低かったため両名とも無事に救助され、負傷者は出ていない。
事故は外国人の目撃者がTikTokアカウント「@burcuus」に動画を投稿して拡散した。投稿のキャプションには「That was close(あぶなかった)」とだけ添えられており、パラシュートにぶら下がった2人が引き波を立てるスピードボートから切り離され、海面へ落ちていく様子がはっきり写っている。
プーケットのパラセーリングは手軽なマリンアクティビティとして各ビーチで毎年多くの観光客が利用しているが、事故は相次いでいる。2025年1月にはカロンビーチで観光客を補助していた31歳の係員がハーネス未装着のまま50メートルの高さから墜落し死亡した。同じ年の4月にはパトンビーチで外国人観光客がジェットスキーの上に落下して負傷、10月にはカタビーチでスピードボートが転覆し係員が救助のため海に飛び込む騒ぎもあった。
2025年1月の死亡事故を受けてカロン自治体と警察は業者への取締りを強化し、安全検査や装備確認の徹底を打ち出したが、今回のようにロープや金具が切れるトラブルは他のビーチでも後を絶たない。プーケット全体で業者の整備水準にばらつきがあることが、繰り返し指摘されている。
カマラビーチは欧米系の家族連れや日本人観光客にも人気の穏やかな湾で、バナナボートやジェットスキーと並んでパラセーリングが定番の遊びとなっている。今回は低空で済んだため助かったが、上空50メートルを飛ぶこともある遊びで同じトラブルが起きれば命に関わる。
利用する前に業者のハーネスや連結金具、ロープの状態を目で確かめ、漁船や他のスピードボートとの距離を保てるオペレーターを選ぶ意識が欠かせない。家族でプーケットを訪れる日本人にとっても、派手な広告や価格だけで選ばないことが改めて問われる事故である。