バンコクのRCA(ロイヤル・シティ・アベニュー)で起きたソンクラン期の事件がSNSで話題になっている。33歳の女性が意識朦朧状態になり「水鉄砲から薬物を吹きかけられた可能性がある」と警察に証言した。マッカサン警察が防犯カメラ映像を収集し、薬物検査の結果を待つ段階だ。ソンクラン期の楽しい祭りが新しい犯罪手段の舞台になる懸念が浮上している。
Khaosodによると、事案発生の詳細は4月20日、マッカサン警察署で被害女性A氏(仮名、33歳)が証言した。RCAのナイトクラブでのソンクラン水かけパーティー中、突然意識朦朧状態に陥った経緯を説明している。
女性は重要な証言を加えた。「知らない人から食べ物や飲み物は受け取っていない。水も大量にはかけられていない」と述べ、通常の食物・飲料への薬物混入のパターンを否定した。推測としては「水鉄砲の水そのものに薬物が混ぜられていたのではないか」という仮説を提示している。
同行した友人グループの関与も明確に否定した。「長い付き合いの親しい友人で、麻薬に関わる人はいない」と強調する。つまり、面識のない第三者が、水鉄砲という新しい手段で薬物を仕込んだ可能性が濃厚ということになる。
証言の動機は社会的な警告である。女性は「同じ被害に遭う人が出ないよう注意喚起したい」と SNSに投稿した経緯を説明した。普段はナイトクラブに通わない生活で、今回のような事件は人生で初めての経験だという。
警察の対応も着実に進んでいる。マッカサン警察ウランポン・クンデッチサムリット署長は、被害現場周辺の防犯カメラ映像を全て収集し、詳細な分析段階に入っていると説明した。ソンクラン期間中の類似事案は現時点で他に報告がなく、今回が初の正式通報となる。
水鉄砲を使った薬物混入手段は、タイのソンクラン事件史でも珍しいパターンである。通常の薬物犯罪は食物・飲料・タバコ経由が多く、水鉄砲経由は想定されにくい手段だった。もし検査で薬物反応が確認されれば、新しい犯罪手段として警戒リストに加える必要がある。
被害者の薬物検査結果が出るまで、確定的な結論は出せない。ただし女性の意識朦朧状態と同時にナイトクラブで楽しんでいた事実から、何らかの薬物が体内に入った可能性は高い。検査結果が陽性なら、この手段の普及を防ぐ社会的な議論が必要になる。
在タイ日本人女性にとって、この事件は警鐘として受け止めたい事例である。ソンクラン期の水鉄砲は本来楽しい伝統行事だが、見ず知らずの人からの水浴びには警戒心を持つべき時代に入った可能性がある。来年以降のソンクラン参加時の注意事項として、記憶しておきたい。