タイの燃料価格がさらに下がる可能性が出てきた。エネルギー省のエクナット・プロムパン大臣は19日、4月21日にエネルギー政策管理委員会(กบง./CEB)を招集し、精製マージンの再引き下げを議論すると明らかにした。実施されれば1リットルあたり2バーツ以上の値下げが見込まれる。
背景にあるのは、タイ国内の精製マージンの異常高水準である。4月1日から15日の平均は1リットル当たり15バーツで、3月の7バーツ台と比べてほぼ倍に跳ね上がっていた。大臣は「明らかに異常な水準」とし、根拠となる原価項目の精査に乗り出す。
見直しの対象は、戦争プレミアム(War Premium、中東情勢などのリスク織り込み)、輸送費、保険料などである。4月21日の委員会で新しい精製マージンが決定され、4月23日から店頭価格に反映される見通しだ。
シンガポール市場の製品価格は20%下落しているが、タイの店頭価格の下がり幅はそれを大きく下回っている。石油基金の赤字が膨らんで燃料補助金の支出が続いているため、値下げ幅を抑える構造が生まれている。
今回の精製マージン見直しが2バーツを超える値下げにつながれば、4月中旬以降の停滞感を解消する形になる。ディーゼルは4月17日にすでに1.5バーツ引き下げられたばかりで、ガソリン系のさらなる調整が運送業者と乗用車ユーザーの両方に恩恵をもたらす。
在住者の家計への影響は大きい。バンコク勤務の通勤ドライバーにとって月数百から千バーツ規模の支出差となり、デリバリー業界のコスト圧力も軽くなる。政府側も「石油基金の赤字を垂れ流す」構造からの脱却を探っており、4月21日の委員会が一つの分水嶺になる。