日産自動車は4月14日、コンパクトSUV「ジューク」の第3世代となる新型EVを世界初公開した。2010年のデビュー以来、独特の個性と存在感で知られてきたジュークが、初のフル電動モデルへと生まれ変わった。
新型ジュークEVのデザインは、2023年に発表されたコンセプトカー「ハイパーパンク」のコンセプトを色濃く反映している。多面体の折り紙(オリガミ)をモチーフにした造形が特徴で、フロントグリルには発光するエンブレムとシグネチャーライティングを配置した。従来のジュークらしい個性的な存在感を継承しながら、EVならではのクリーンかつ未来志向のフォルムに仕上げている。日産がデザイン発表で「折り紙」という日本文化を起点に据えたことも注目点だ。
プラットフォームには新型リーフと共通のCMF-EV(Common Module Family for Electric Vehicles)を採用している。バッテリーは液冷式の52kWhと75kWhの2種類が用意される見込みで、大容量モデルの航続距離は最大620km前後に達する可能性がある。また車から電力網に電力を戻すV2G(Vehicle to Grid)にも対応しており、停電時の家庭用電源や災害時のバックアップ電源としても活用できる。
生産は日産の英国サンダーランド工場で行われ、欧州での発売は2027年春を予定している。タイ市場への投入については現時点で正式発表はないが、日産はタイ国内でリーフやAリアなどEVの販売実績を持つ。
タイでは2026年時点でBYDやMGなど中国系EVブランドがシェアを急拡大しており、日系メーカーには存在感を保つための電動化加速が求められている。新型ジュークEVは欧州向け先行発売だが、タイを含むアジア太平洋市場への展開が焦点となる。日産はタイに製造拠点を持つ主要な日系自動車メーカーであり、次世代モデルの現地展開動向はタイの自動車産業に関わる多くの企業にとって関心事となっている。