アヌティン首相は10日午前、防災・被害軽減局で「道路事故防止・削減指揮センター(ศปถ.)」の開所式に出席し、ソンクラーン期間中の交通安全対策を正式に発動した。毎年多くの死傷者を出す連休期間を「危険な7日間」と位置づけ、飲酒運転の根絶と交通法規の順守を強く呼びかけた。
式典にはパッタナー公衆衛生大臣、チェーセート内務副大臣のほか、内務省・公衆衛生省の事務次官や治安機関の幹部が出席した。首相は各県知事に対し、死傷者数の前年比削減を具体的な目標として掲げるよう要請。飲酒と睡眠不足が重大事故の二大要因であると改めて指摘し、全国規模の啓発キャンペーンの徹底を求めた。
今年のソンクラーンは祝日が連続する大型連休となり、帰省や観光で例年以上の交通量が見込まれる。首相は「ソンクラーンは家族の日であり敬老の日でもある。国民が安全に帰省し、家族と過ごせるよう官民一体で取り組む」と述べ、公務員や関係機関に対して利便性の確保を指示した。
また、燃料価格の高騰が移動コストを押し上げている現状にも言及し、各省庁に対して国民の負担を軽減する措置を講じるよう求めた。首相は「燃料の供給量は十分に確保されている」と述べ、買い占めへの懸念を払拭する姿勢を示した。政府はソンクラーン期間中の高速道路無料開放やモーターウェイ全線無料化といった交通支援策も併せて実施する。
ピックアップトラックの荷台に人を乗せて水かけを楽しむ風習についても、首相は「国民の楽しみを妨げるつもりはないが、安全の確保が大前提だ」と釘を刺した。飲酒運転に対する取り締まりは例年以上に厳格化される方針で、バンコク都はAI監視カメラによる24時間警戒態勢を敷いている。