タイ政府がクリーンエネルギーの普及を後押しするため、住宅用ソーラーパネル(Solar Rooftop)の設置費用に対する所得控除措置を導入した。居住用住宅にソーラーパネルを設置した場合、実際の支出額に応じて最大20万バーツまで個人所得税の控除を受けられる。適用期間は2028年(仏暦2571年)までとされている。
この措置は、電力コストの上昇が家計を圧迫するなかで打ち出されたものである。タイでは中東情勢の悪化でLNG価格が急騰しており、年末には電気料金が1ユニットあたり4.9バーツを超えるとの予測も出ている。自家発電によるコスト削減が、一般家庭にとっても現実的な選択肢として浮上してきた。
太陽光発電の設備・施工大手ACCは、政府の税制優遇措置に対応したワンストップサービスを展開すると発表した。設計から設置、メンテナンスまでを一括で請け負う体制を整え、個人住宅オーナーの導入ハードルを下げる狙いがある。
タイでは近年、商業施設や工場を中心にソーラーパネルの導入が進んできたが、一般住宅への普及率はまだ低い水準にとどまっている。政府としては税制面のインセンティブを設けることで、住宅部門での再生可能エネルギー利用を加速させたい考えである。
電気代の高騰が続くなか、初期投資の一部を税控除で回収できるこの制度は、在タイ日本人の持ち家世帯にとっても検討に値する選択肢といえる。ただし、控除を受けるには正規の税務申告が必要であり、適用条件の詳細は税務当局の公式発表を確認する必要がある。