タイ政府がパーム油の輸出停止措置を発令してからわずか4日で、産地の買い取り価格が1kgあたり2バーツ下落した。南部クラビー県カオパノム郡の集荷場では10日時点で6.80バーツ/kgと、4日前の8.80バーツから急落しており、農家の収入に即座に影響が出ている。
集荷場の関係者によると、政府が輸出停止を発表した初日に早くも50サタン(0.5バーツ)の値下がりが発生し、その後も連日の下落が続いた。10日には前日比で70サタンの下落幅を記録し、下げ足が加速している状況である。
11日からはソンクラーン連休に入るため、大半の集荷場が買い取りを一時停止する。搾油工場も休業に入ることから、連休明けにはさらなる価格下落が避けられないとの見方が広がっている。
輸出停止措置は国内の食用油供給を安定させる目的で導入されたものの、産地では逆に買い手不在の状態が生まれつつある。パーム油はタイ南部の主要農産物であり、価格の急変動は地域経済に大きな打撃を与える。一方で消費者側では、シャンプーや石鹸が値上げ申請ラッシュ、原油高で日用品に波及と報じられており、川上と川下で異なる影響が出ている形である。
農家からは「輸出を止めれば国内価格が下がるのは当然で、結局しわ寄せは生産者に来る」との不満の声が上がっている。政府には国内供給の安定と農家の所得保護を両立させる追加策が求められそうである。
