タイのアヌティン首相は、ソンクラーン連休中の国民の安全を強化する施策として、マイクロインシュアランス(少額短期保険)の活用を支持する姿勢を示した。わずか10バーツの保険料で最大10万バーツの補償が受けられるという内容である。
マイクロインシュアランスは、従来の保険に加入しにくい低所得層や保険未加入者を主な対象とした少額保険商品で、手続きの簡便さと低価格が特徴である。ソンクラーン期間中は帰省ラッシュや水かけ祭りで交通事故が急増するため、短期的な補償の需要が高まる時期にあたる。
今年のソンクラーンは「危険な7日間」として交通安全対策が強化されており、首相自身も飲酒運転の厳禁を繰り返し訴えている。マイクロ保険の推進は、こうした安全対策を保険面から補完する位置づけとなる。
10バーツという保険料は缶ジュース1本にも満たない金額であり、コンビニやモバイルアプリから簡単に加入できる仕組みが想定されている。万一の事故や怪我に対して10万バーツの補償が得られることから、特に二輪車で移動する地方在住者にとっては有力な選択肢となりうる。
タイでは毎年ソンクラーン期間に数百件の死亡事故が発生しており、政府は取り締まり強化と並行して保険による経済的セーフティネットの整備を進めている。低コストで加入障壁が低いマイクロ保険が普及すれば、事故被害者やその家族の経済的負担の軽減につながると期待されている。