フランス国籍の50歳の男が2026年4月9日、プーケットのホテルで逮捕された。母国フランスで薬物・資金洗浄などの容疑で30件超の逮捕状が出ており、タイに逃亡していたとみられる。
逮捕の経緯
タイ王立警察の上層部からプーケット入管局に「フランスの指名手配犯がタイに潜伏している」との通達があり、捜索が始まった。プーケット市内のホテルで「アニ」と名乗る50歳のフランス国籍男性が確認され、逮捕に至った。
30件超の容疑
フランスの当局が求めている逮捕状の件数は30件以上にのぼる。主な容疑は薬物関連犯罪と資金洗浄だ。詳細はフランスの司法当局から提供された情報に基づいており、タイ当局は国際刑事警察機構(インターポール)を通じた要請を受けて動いた。
資金洗浄はとくに国際的な刑事司法協力が必要とされる犯罪で、欧州各国が連携して犯人の追跡を行っている。フランス国内での大規模捜査から逃れるためにアジアに渡航するケースは珍しくない。
タイはなぜ逃亡先に選ばれるか
タイは長期滞在ビザや退職者ビザが取得しやすく、生活費が欧米より大幅に安い。プーケットやパタヤには大規模な外国人コミュニティが形成されており、一般的な観光客に紛れて潜伏しやすいとされる。
ただし近年、タイ警察とインターポールの連携は強化されており、指名手配犯の逮捕事例は年々増加している。インターポールの赤手配書(国際手配)を受けた外国人逃亡者がタイ国内で逮捕されるケースは年間50件を超える。
今後の手続き
逮捕後はタイの司法手続きを経て、フランスへの身柄引き渡しが検討される。タイとフランスは1997年に犯罪人引き渡し条約を締結しており、適用要件を満たせば引き渡しが認められる。
ただし引き渡しまでには通常1年以上の法的プロセスが必要で、タイ国内での起訴・裁判が先行する場合もある。逮捕された男は現在も拘留中で、フランス当局との調整が続いている。