ブリーラム県サトゥック郡トゥンワン地区で10日午前1時ごろ、数カ月前から電気を止められていた民家から出火し、築70年超の木造2階建て住宅が全焼した。出火原因は室内に放置されていた古いモバイルバッテリー(パワーバンク)で、連日の猛暑により本体が爆発したとみられている。
通報を受けたサトゥック警察署のクリアンサック副警部補がトゥンワン行政機構の消防車とともに現場に急行した。到着時にはすでに火の手が激しく、消防車5台を投入して約1時間後にようやく鎮火にこぎつけた。住宅は半木造半コンクリートの2階建てで、内部はほぼ全壊した。
隣家に住むトーンジャンさん(50歳、仮名)によると、出火当時は近所の若者たちが付近でスマートフォンを操作しており、彼らが「火事だ」と叫んだことで初めて気づいたという。住民たちは水がめの水をくんで初期消火を試みたが、70年以上経った古い木造家屋だったため火の回りが非常に速く、手に負えなかったと振り返った。
タイでは4月に入り各地で気温40度を超える猛暑が続いており、バッテリー類の発火リスクが高まっている。特に電気の通っていない締め切った室内は熱がこもりやすく、リチウムイオン電池の熱暴走を引き起こす危険性がある。
当局は猛暑期に使わなくなったモバイルバッテリーやリチウム電池搭載機器を室内に放置しないよう注意を呼びかけている。ソンクラーン連休で長期間自宅を留守にする世帯も多い時期だけに、出発前に電子機器の保管状況を確認することが求められる。