アヌティン首相は9日午後、マネーロンダリング対策局(AMLO)で記者会見に臨み、詐欺組織がタイ人名義のノミニー企業を使って資産を隠す手口について言及した。金融取引の監視体制はすでに大幅に強化されており、不正な資金の流れを見逃さない仕組みが整っていると述べた。
首相によると、AMLO、タイ中央銀行、内務省、証券取引委員会(SEC)の4機関が連携し、金融取引に関する規制を従来以上に厳格化している。ノミニー企業を設立しても、不自然な資金の動きがあれば当局が即座に疑義を持ち、収入源や資金経路の整合性を徹底的に調査するという。
海外からの送金についても、各国の捜査機関とのネットワークを通じて追跡が可能であると首相は強調した。現在の捜査技術をもってすれば、違法行為に手を染めた者が逃れる可能性は極めて低いとの認識を示している。
一部メディアが「ノミニー企業の実態はペーパーカンパニーではないか」と問うたのに対し、首相は同日の発表内容を引き合いに出し、摘発された人物は身元が明確な実在の個人であると反論した。以前はこうした人物がタイを自由に出入りしていたが、取り締まり強化以降は中国籍の関係者を本国へ送還するなど、厳しい対応を取っていると説明した。
また、コネクションを利用して当局の追及を逃れようとする動きについても「それは通用しない」と明言した。政府は詐欺対策を「国家課題」に格上げしており、AMLO による資産差し押さえは総額204億バーツに拡大している。パタヤでは中国人オンライン賭博組織の首謀者が逮捕されるなど、摘発の動きが加速している。
