タイ北部17県で観測された森林火災のホットスポット(熱源点)が9日朝、前日の約4倍となる2,340か所に急増した。チェンマイ県では61か所から231か所へと跳ね上がり、メーホンソン県が773か所で最多を記録している。
チェンマイ県内ではチェンダオ郡が65か所と突出し、ホート郡35か所、プラーオ郡30か所、メーチェム郡21か所と山間部を中心に火の手が広がっている。ナーン県170か所、ターク県152か所、ランパーン県150か所も深刻な状況である。
大気汚染も悪化の一途をたどっている。チェンマイは9日朝の時点で大気質指数(AQI)が170に達し、再び世界最悪レベルの汚染都市となった。PM2.5濃度は市内で82.7マイクログラム、チャーンプアック地区で85.3マイクログラム、メーチェム郡では135.7マイクログラムと、いずれもタイの安全基準を大きく上回っている。チェンマイの年初からの累計ホットスポット数は7,216か所に達しており、先日もAQI209の紫レベルを記録したばかりである。
13日から始まるソンクラーン(タイ正月)の水かけ祭りまでに状況が沈静化するかどうかが、住民の最大の関心事となっている。例年この時期にはソンクラーン前の雷雨が北部に降り注ぎ、乾燥した山林を潤すことが期待されるが、今年はその兆候がまだ見られない。
チェンマイでは古くから「プラチャオファーシーアンハー」仏像の雨乞い行列が季節の変わり目の降雨をもたらすと信じられており、住民の間ではこの伝統行事への期待も高まっている。北部の森林火災と大気汚染は毎年繰り返される深刻な問題だが、今年は例年以上のペースでホットスポットが増加しており、当局と住民の双方が警戒を強めている。

