タイ政府は2026年4月4日付の官報(ราชกิจจานุเบกษา)で、7品目の日用消耗品について「値上げ前に政府の許可が必要」とする統制措置を発動した。発効日は4月4日で、効力は全国に1年間適用される。
統制対象の7品目
商務省のスパジー大臣を委員長とする物価安定委員会が決定した7品目は、トイレットペーパー・ティッシュ、シャンプー、洗濯用洗剤(粉・液)、食器用洗剤、生理用品、固形石けん・液体石けんだ。
これらはいずれも国民の日常生活に不可欠な商品で、燃料高騰・包装材(プラスチックペレット)コスト上昇の影響を受けて値上がりの懸念があった。
「報告制」から「許可制」へ
今回の措置の重要な点は、単なる「値上げ前の届け出義務」ではなく「値上げ前の許可取得義務」に格上げされた点だ。従来は値上げを商務省に報告すれば実施できたが、今後は許可を得るまで値上げができない。
これにより、便乗値上げや急激な価格引き上げを封じる効果が期待される。一方で、真に価格維持が困難なメーカーへの負担増という側面もある。
統制措置の背景
発動の直接の引き金は、中東情勢の悪化で始まった燃料価格の急騰だ。製造コスト・物流コストの上昇が連鎖的に消費財の値上がりにつながるリスクが高まっていた。
物価安定委員会は「消費者を守るために最善の手段を取る」との立場を貫き、食料品・日用品の急激な値上がりを抑制する措置を次々と講じた。
タイのインフレ率は2026年3月に年率3%台に達しており、生活防衛意識の高い国民からも「もっと強い統制が必要」との声が出ていた。