チェンマイのソンクラン(4月7〜19日)を前に、宿泊予約率が例年の80〜90%から50〜60%へ急落していることがわかった。燃料高騰とPM2.5の二重苦が、タイ最大の水かけ祭りに冷や水を浴びせている。
チェンマイ観光産業協会のピサル・スックジャルン会長によると、特に自家用車で移動する国内観光客の予約率はわずか2〜5%にとどまる。ディーゼルが50バーツを突破した影響で、「途中のガソリンスタンドで給油できるか不安」という声が相次いでおり、長距離ドライブを前提とするチェンマイ旅行そのものが敬遠されている格好である。
外国人観光客も楽観できない。中国、マレーシア、シンガポール、韓国、日本からの初期需要は好調だったものの、PM2.5が42県で基準を超えたとの報道が広がると予約を保留する動きが目立ち始めた。チェンマイは3月下旬にAQI(大気質指数)が230を超え、一時は世界で最も汚染された都市となっている。チェンダオ郡ではPM2.5が820μg/m³という異常値を記録しており、観光客が二の足を踏むのも無理はない。
先に報じたソンクラーン支出の4年ぶり低水準は全国的な傾向だが、チェンマイは燃料不足とPM2.5が重なり、とりわけ打撃が深刻である。北部のガソリンスタンドでは給油制限が続いており、到着後の移動手段にも不安が残る。山火事による消防ボランティアの殉職も報じられるなど、煙害の深刻さを物語っている。
業界関係者は政府に対し、燃料供給の安定化と人工降雨によるPM2.5の早期軽減を緊急要望している。ソンクランまで残り2日。ガソリンが手に入らず空も霞むチェンマイに、例年のような賑わいが戻るかは不透明である。
