タイ政府が中東紛争による物価上昇を抑えるため、飲料水・調味料・プラスチック原料を新たに価格統制品目に追加した。統制リストは従来の59品目から71品目に拡大され、1年間の適用となる。
3月25日に開催された中央物価委員会の決定を受け、スパチー商務相が官報に告示した。新たに統制対象となったのはボトル入り飲料水、調味ソース類、そしてポリエチレン・ポリプロピレン・PET樹脂のプラスチックペレットである。飲料水と調味料は家庭の食卓に直結し、プラスチック原料は食品包装から日用品まで幅広い製品のコストに影響する。
統制品目に指定された商品の製造業者は、値上げを行う場合に商務省国内取引局の事前承認を得なければならない。コスト構造の内訳を提出し、審査を受ける必要がある。先に報じたタイ工業連盟の「物価8〜10%上昇」警告を受けた対応と位置づけられる。
中東情勢の長期化でエネルギーコストと原材料費が上昇し続けるなか、政府は便乗値上げを防ぐ構えである。実際にディーゼルが50バーツを突破して以降、輸送費の転嫁圧力は日増しに強まっている。
在タイ日本人にとっても日常の買い物に直結する措置である。飲料水やソース類は日々購入する商品であり、当面は大幅な値上がりが抑えられる見通しとなった。ただし統制は価格の凍結ではなく、正当なコスト増が認められれば値上げは許可される。世界情勢が安定すれば統制の見直しも行われるとしている。
