タイ医科学局のサラウット・ブーンスック局長は3月29日、新型コロナウイルスの変異株BA.3.2についてタイ国内ではまだ確認されていないと発表した。一方で世界的には感染例の5〜8%を占めるようになっており、監視を継続する方針を示した。
BA.3.2はオミクロン株の亜系統BA.3から派生した変異株だ。世界保健機関(WHO)は2025年12月5日にこの株を「監視対象変異株(VUM: Variant Under Monitoring)」に分類した。現時点で重症化を引き起こすという証拠やデータは確認されていない。
サラウット局長は「油断せず注視を続ける」と述べ、タイ国内の検体解析体制を維持しながらモニタリングを強化すると説明した。
タイでは2024年後半以降、コロナの入国時検査義務は撤廃されており、渡航に際して特別な対策は現在求められていない。ただし、新たな変異株の出現は世界の航空業界や入国管理に影響を与える可能性がある。中東情勢による燃料危機で航空便が減少するなか、さらなる渡航制限が加わればタイの観光業に二重の打撃となりかねない。
旅行者や在タイ日本人は、WHOやタイ保健省の発表を注視しておくのが望ましい。