バンコク都知事選挙が6月28日に投開票され、無所属で再選を目指した現職のチャチャート・シッティパン氏が、144万票を超える票を集めて圧勝した。これは前回を上回る史上最多得票となる見通しで、2位以下を大きく引き離す地滑り的な勝利。2期目の続投を決めた。同じ日に行われたバンコク都議会の選挙では、全国で勢いづく革新系の「国民党」が第1勢力に立つ見通しで、有権者は「都知事は実務派の現職、議会は革新系」という選択を示した形だ。
120万票超でチャチャート氏が圧勝
非公式の開票結果によると、チャチャート氏(無所属)は、開票率95%の時点で144万票を超える得票を集め、独走した。2位以下に50万票以上の大差をつけており、2022年の自己記録をさらに更新する史上最多得票となる見通しだ。開票率が39.4%だった段階では、得票率65.1%を記録していた。2位のマリカー・ブンミートラクン・マハスック氏(約11万票)、3位で国民党のチャイワット・サタウォンウィチット氏(約6万7,000票)を大きく突き放した。
チャチャート氏は2022年の前回選挙でも史上最多得票で初当選した、人気の高い知事だ。今回はいったん職を辞してから再選に臨み、その実務能力への評価が改めて示された格好となった。
都議会は革新系「国民党」が第1勢力
一方、同じ日に行われた都議会(定数50)の選挙では、様相が異なった。開票率86%の時点で、革新系の国民党が22の選挙区でリードし、第1勢力となる見通しとなった。これに「働く人々グループ」が11区、民主党が8区、プアタイ系のグループが4区、無所属が3区、ベター・バンコクが2区で続いた。
国民党は、2026年の総選挙でバンコクの小選挙区33議席を独占した勢いがある。今回、都知事の座こそ無所属のチャチャート氏に譲ったものの、議会では存在感を見せつけた。バンコクの有権者が、知事と議会で異なる勢力を選んだ点は興味深い。
投票率と2期目の課題
今回の都知事選では、約442万人が投票資格を持っていた。当局は、2022年の投票率60.73%を上回ることを目指していた。
チャチャート氏は2期目に向けて、最初の100日でおよそ200の政策を進める考えを示しているとされる。交通渋滞や洪水対策、大気汚染(PM2.5)など、首都が抱える課題は多い。革新系が強い議会との関係をどう築きながら公約を実現していくかが、これからの焦点となる。
