宅配便で送った荷物が壊れたり、なくなったりしたのに、十分な補償を受けられない。そんな消費者の苦情を受け、タイのスパマス首相府担当相が、消費者保護委員会事務局(OCPB)に民間の宅配業者の調査を急ぐよう指示した。業者が「補償の上限」を理由に、実際の損害より低い額しか払わないことは許されないと強調している。
「破損・紛失・補償拒否」の苦情を受け調査
スパマス相によると、消費者からは、宅配で送った商品が壊れた、届かない、補償を断られたといった苦情が相次いでいるという。大臣はOCPBに対し、こうした民間宅配業者の問題を調べるよう指示した。とくに、業者が契約で定めた低い補償上限を盾に、実際の損害額に見合った賠償を拒むケースが問題視されている。
「上限が実損より低い」は通らない
今回のポイントは、業者が一方的に定めた補償の上限が利用者の受けた実際の損害より低い場合に、それを理由として賠償を逃れることはできない、という点だ。消費者保護の観点から、不当に低い補償条件は認められないという立場を当局は示している。
自衛のカギは「証拠を残す」こと
こうしたトラブルに備えるには、消費者の側が証拠を残しておくことが有効だ。荷物を発送・開封する様子を撮影しておく、レシートや配送伝票、業者とのやり取りを保管しておく、といった備えが、補償を求める際の助けになる。OCPB(www.ocpb.go.th)は、領収書や契約、写真、やり取りの記録をもとに消費者の苦情を受け付けている。
オンライン通販時代の身近な問題
タイではオンライン通販と宅配の利用が急速に広がり、誰もが荷物のトラブルに遭う可能性がある。在住の外国人にとっても、言葉の壁から補償交渉をあきらめてしまいがちなだけに、こうした消費者保護の動きは身近な意味を持つ。


