タイ気象局(กรมอุตุนิยมวิทยา / TMD: Thai Meteorological Department)は2026年5月26日、向こう24時間の予報として全国にモンスーン警報を発表した。中程度の強さの南西モンスーン(southwestern monsoon)がアンダマン海、タイ本土、タイ湾を覆うことで雷雨が広がり、南部西海岸では雷雨確率70%、その他全国30-40%と予測している。海上の波は、アンダマン海上部で約2m、アンダマン海下部+上タイ湾で1-2m、雷雨域では2mを超える状況。さらに5月28-29日にはモンスーンが強まり、南部西海岸で大雨〜豪雨が予想され、アンダマン海上部の波高は2-3mまで強化される見込み。プーケット・クラビ・ピピ島・ランタ島・コラン・パンガー・ラノーンなど西海岸の観光地、漁業者、船舶利用者は警戒が必要な状況となっている。
雷雨確率、南部西海岸70%・全国30-40%
タイ気象局の5月26日付24時間予報によると、全国の雷雨と局地的な大雨の確率は以下の通り。
- 南部西海岸(プーケット、クラビ、パンガー、ラノーン、トラン、サトゥン): 70%
- その他の全国(バンコク、北部、東北部、中部、南部東海岸): 30-40%
原因は中程度(กำลังปานกลาง / moderate)の南西モンスーン(マッサーン・タワントック・チャンタイ / มรสุมตะวันตกเฉียงใต้)が、アンダマン海(タレー・アンダマン)・タイ本土・タイ湾(アオタイ)を覆っているため。気象局は「大雨と累積降水量による洪水リスクに注意」と警告している。
海上波の状況、アンダマン海上部で2m
海上の波の予測値は以下の通り。
- アンダマン海上部(プーケット沖、ピピ島周辺、コラン周辺): 約2m
- アンダマン海下部(クラビ南部、サトゥン沖): 1-2m
- 上タイ湾(チャンタブリー、トラート、チョンブリ沖): 1-2m
- 雷雨域: 2m超
気象局は「漁業者と船舶運航者は注意して航行し、雷雨域での航行は避けるよう」と呼びかけている。プーケットのスピードボートツアー、コ・ピピへのフェリー、クラビからランタ島への移動など、観光客が日常的に利用するルートでも、波の状況によっては運休・遅延の可能性がある。
5/28-29、モンスーン強化で大雨+波高2-3m
予報の中で特に注意すべきが、5月28日(木)から29日(金)にかけてのモンスーン強化。気象局によると、この期間にアンダマン海・タイ本土・タイ湾を覆う南西モンスーンが「より強く(กำลังแรงขึ้น / stronger)」なる見込みで、以下の変化が予想される。
- 南部西海岸: 大雨〜豪雨(ฝนตกหนักถึงหนักมาก / heavy to very heavy rain)の局地的発生
- アンダマン海上部の波高: 2-3m
- 雷雨域: 波高2m超
これは「タイ南部の本格的な雨季入り」の典型的なパターンで、毎年5月下旬から6月上旬にかけて始まり、9-10月にピークを迎える。
プーケット・クラビ・ピピ島観光、運休リスク
南部西海岸の観光地は、5/28-29の高波期間中、ツアー運休・遅延・港閉鎖のリスクが高まる。具体的な影響候補は以下。
- プーケット → コ・ピピ島(フェリー、スピードボート)
- プーケット → ピピ・マヤベイ(日帰りツアー)
- クラビ → ランタ島(フェリー、スピードボート)
- パンガー湾 → ジェームズボンド島(ツアー)
- ラノーン → ミャンマー国境ツアー(中止可能性)
観光予約済みの旅行者は、ツアー会社・ホテルから運休・延期の連絡が届く可能性があるため、メール・LINE・Whatsappを確認することが推奨される。
在留邦人ファミリー、5月末-6月初の南部旅行は注意
在タイ日本人ファミリーで、5月末〜6月初に南部旅行を計画している場合、本予報は重要な参考情報。具体的には以下の対応が推奨される。
- アンダマン海側ツアーは事前にキャンセル料金不要のオプションを確認
- 旅行保険でツアー運休・遅延の補償有無を確認
- 室内アクティビティ(博物館、スパ、ショッピングモール)の代替案を準備
- 子連れ家族は安全最優先で、無理な海上アクティビティ参加を避ける
- ピーチビキャン地区を選ぶ場合は屋根付き宿泊施設を優先
モンスーン期のタイ南部、伝統的な5-10月
タイの雨季(雨季 / ฤดูฝน / Rainy Season)は、伝統的に5月から10月。南部西海岸のアンダマン海側(プーケット、クラビ、パンガー、トラン)は、この期間に最も降水量が多く、年間降水量の約70%が集中する。一方、東海岸(コ・サムイ、コ・パンガン、チュムポーン)は雨季が10-12月にずれるため、5-10月でも比較的天候が安定している。観光業界では、観光客が西海岸から東海岸へ移動する「シーズン・スイッチ」が定着している。
漁業者への警告、ANP漁港の運用に影響
南部西海岸の主要漁港(アンダマン国家漁業港 / ANP / Andaman National Fishing Port、プーケット漁港、クラビ漁港など)では、本予報を受けて漁船の出航制限が出る可能性がある。タイは世界有数の海産物輸出国で、シーフード加工業・冷凍水産品輸出産業は南部経済の柱。漁業者への高波警告は、収穫量の一時的減少と海産物市場価格の上昇に直結する可能性もある。
バンコク・中部・東北部の対応、突発的雷雨に注意
南部以外の地域でも、雷雨確率30-40%は無視できない数値。バンコク・中部・東北部の住民は、突発的な雷雨に備えて以下の対応が推奨される。
- 外出時の傘携帯
- 自動車運転時の慎重なスピード調整
- 屋外イベント・建設作業の中断準備
- バンコクのチャオプラヤー川クルーズや屋外マーケット(ロトファイラチャダー、JJマーケット等)訪問前の天候確認