タイ警察人身売買捜査局(パコム、ปคม.)が2026年5月2日、パトゥムタニ県で「猫スパ」を表向きの看板に掲げて児童売春斡旋を行っていた店舗を摘発し、女性看護兵中尉候補を含む3人を逮捕した。被害者の少女に1日7人もの客を強要し、月経中も無理に客を取らせる虐待的な営業を続けていた疑いがある。
パコムのウィッタヤ・スリプラサート部長指揮の下、アロンコート警視正、ナタポン副隊長、チャクラパット副隊長、女性パンサーワディ副隊長らが裁判所発行の逮捕状で踏み込み、人身売買・児童売春斡旋の容疑で次の3人を逮捕した。
| 逮捕者 | 年齢 | 立場 |
|---|
| ヴェイカヤパッ氏(女性) | 33歳 | 看護兵中尉候補・店オーナー |
| タワッチャイ氏(男性) | 32歳 | 共同経営者 |
| ユワディ氏(女性) | 38歳 | 共同経営者 |
警察の調べでは、店舗は表面上「猫スパ」として営業し、実際には未成年の少女を住み込みで囲い、客の需要に応じて売春に動員していたとされる。1日に7人の客対応を強いられ、被害者が月経で対応を断ろうとすると経営者側が無理やり客取りを継続させ、客対応の評価が低いと男性経営者から暴行を加えられるなど、複合的な人権侵害が疑われている。
タイのパコム(人身売買・児童犯罪捜査局)は、児童ポルノ、未成年売春、人身売買、強制労働などを所管する警察の専門部局で、定期的にマッサージ店・カラオケ・カフェ・スパなどの偽装店舗の摘発を行っている。今回のように現役の軍人候補(看護兵中尉候補)が経営に関与していた事案は社会的衝撃が大きく、軍規律の観点からも別途の処分が予想される。
タイでは「猫カフェ」「猫スパ」が観光地・郊外住宅街にも増えているが、その大半は適法に運営されている。一方で、業種指定の曖昧さを利用して別の業態を偽装する事例も散発的に発覚しており、タイ社会で「外見と実態の乖離」を見抜く目が改めて求められている。
在タイ日本人にとっても、家族向け・観光客向けの「猫カフェ」「動物カフェ」を選ぶ際、SNS評価とGoogle Mapsレビューを確認するのが基本的な対策となる。今回の摘発はパトゥムタニ県の住宅街であり、観光地ではないが、児童保護の観点からタイ社会全体の警察活動の継続強化が望まれる。